2014 Fiscal Year Annual Research Report
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25670232
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山下 政克 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00311605)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫学 / T細胞 / 分化 / 老化 / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度は、CD4 T細胞を用いて解析を行なったが、ヘルパーT(Th)細胞サブセット分化とメモリーCD4 T細胞分化、CD4 T細胞老化それぞれにおける腫瘍抑制因子Menin―転写抑制因子Bach2経路の役割を上手く分けて解析することができなかった。そこで、本年度はより単純な分化系として、CD8 T細胞をモデルとして用い、特にメモリーCD8 T細胞分化におけるMeninの役割についてOVA抗原を発現したリステリア(リステリアOVA)感染モデルを用いて解析を行なった。その結果、Menin欠損CD8 T細胞は、in vivoにおいて野生型CD8 T細胞に比べ、抗原認識後早期にエフェクターCD8 T細胞へと分化することが分かった。しかしながら、リステリアOVA感染後、50日前後のメモリー期においては、OVA抗原特異的なメモリーCD8 T細胞が、Meninの欠損条件において顕著に減少していた。次に、リステリアOVAを再感染し、メモリーCD8 T細胞反応におけるMeninの役割を解析した。Menin欠損メモリーCD8 T細胞は、再感染時に正常に増殖し、リステリアを排除できたことから、メモリー機能においては、Meninは必須ではないことが明らかとなった。以上の結果から、Meninは、メモリーCD8 T細胞数の維持には必要であるが、機能の維持には関与していない可能性が示唆された。現在、Menin欠損CD8 T細胞の減少が、抗原感作後のどのタイミングで起こるのかを解析中である。
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[Journal Article] Menin-Bach2 axis is critical for regulating CD4 T-cell senescence and cytokine homeostasis.2014
Author(s)
Kuwahara M, Suzuki J, Tofukuji S, Yamada T, Kanoh M, Matsumoto A, Maruyama S, Kometani K, Kurosaki T, Ohara O, Nakayama T and Yamashita M.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 5
Pages: 3555-3566
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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