2014 Fiscal Year Annual Research Report
移植膵島量の非侵襲的定量評価を目的とした新規核医学イメージング法の開発
Project/Area Number |
25670531
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 寛之 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助教 (50437240)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移植膵島量の定量化 / イメージング / GLP-1受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、膵β細胞に発現するGlucagon-like peptide-1(GLP-1)受容体、G-protein-coupled receptor(GPR)40受容体に特異的・選択的に結合するPET/SPECT用分子イメージングプローブを開発し、それを用いて移植膵島早期の肝臓内における膵島の画像化およびその生着率の確認、再移植のタイミングを決めるための非侵襲的核医学イメージング法を構築することである。 GPR40受容体を標的としたプローブに有望な化合物を見出すことが出来なかったため、平成26年度はGLP-1受容体(GLP-1R)に注力して化合物の開発とその評価を実施した。GLP-1Rに高い親和性を有する生理活性ペプチドであるExendin-4を母核とする111In-Ex4誘導体を用いることで、正常マウスのSPECT撮像において膵臓を明瞭に描出することに成功した。次に、SPECT画像解析による膵β細胞量(BCM)のin vivo評価法の検討を行った。具体的には、BCM減少モデル動物としてSTZ処置したマウスを用いてSPECT撮像を行ったところ、膵臓のGLP-1R発現密度の低下に応じた膵臓の放射能集積の減少を画像として捉えることに成功した。また、111In-Ex4誘導体の膵臓集積が減少するに従って算出したBCMが減少する傾向にあり、111In-Ex4誘導体の膵臓集積とBCMは相関する傾向を示すことを認めた。従って、本プローブを用いたSPECT/CT撮像によりβ細胞量のin vivo評価が可能であることが示された。本技術を応用することで、移植膵島量の定量化も可能と考えている。
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