2015 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞由来樹状細胞とオートファジー誘導分子搭載ウイルスによる膵癌免疫療法
Project/Area Number |
25670560
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 眞至 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60236677) [Withdrawn]
中森 幹人 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10322372)
川井 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (40398459)
尾島 敏康 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60448785)
廣野 誠子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60468288)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 膵癌 / オートファジー / 遺伝子治療 / 樹状細胞 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は前年度より引き続き、 オートファジーを誘導するヘルペスウイルスの作製に再現性の実験を行った。ウイルス作成の再現性を確認した後に、Beclin-1遺伝子導入ヘルペスウイルスの作成および機能解析に成功した。 もうひとつの実験系であるiPS細胞研究にについては、マウスiPS細胞からの樹状細胞への分化誘導はすでに論文発表した (Int J Cancer 2014;134:332)ものの、iPS細胞にLC3遺伝子をアデノウイルスベクターを用いて導入する実験系は、分化能の維持が困難になるなど問題が生じたため、iPS-DCへの遺伝子導入は合理的でないと判断した。そこで、担癌マウスを用いて、腫瘍内にウイルスを注入後にiPS-DCをC57BLマウスに投与し、 2週後に脾細胞を採取し、in vitroで細胞傷害性T細胞(CTL)を誘導し、このCTLが特異的抗腫瘍活性を発揮することをCr-release assayならびにLDH assayを用いて検討したが、その誘導能は従来の系と比較しても顕著ではないことが判明した。さらにCTL populationの増加をテトラマーassayにて確認したが同様の考察となった。 現在はBeclin-1ヘルペスウイルスを感染させたマウスメラノーマB16細胞を標的とした細胞障害活性の解析を行い、ヒト膵癌モデルでの検証をほぼ終えたところである。 現在の研究結果で良好な結果で得られれば、研究代表者の作業仮設である 「腫瘍細胞にBecklin-1ヘルペスウイルスを感染させ、細胞内オートファジーを介してLC3が発現し、このLC3を標的としたiPS-DCワクチン療法の実現可能性」 が立証されると期待している。
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Research Products
(10 results)