2013 Fiscal Year Research-status Report
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25670662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Spinal Injuries Center |
Principal Investigator |
芝 啓一郎 独立行政法人労働者健康福祉機構総合せき損センター(研究部), その他部局等, 研究員 (90574137)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | バイオイメージング |
Research Abstract |
本研究の目的は、バイオイメージングシステムを用いて生体内での髄液や血流、関節液を非侵襲的に可視化することである。これまでに我々は、発光酵素であるホタルluciferaseコンストラクトをレンチウイルスで移植細胞遺伝子に組み込み、移植後の細胞の移動や生存率を評価することに成功した。このコンストラクトとアルブミン発現ベクターを用いて、発光酵素と蛍光蛋白を付加した人工アルブミンの作成を試みた。分泌タンパク質発現システムであるLEXSY Expression systemを用いてアルブミン-発光酵素融合タンパク質として回収するために、目的コンストラクトを原生生物Leishmania tarentolaeの染色体へ導入し、発現コロニーのみを選択的に回収した。しかし培養液中での発現蛋白量は微量であり、発光基質を加えてもバックグランウド程度の発光強度しか得られなかった。これは発現タンパク質のフォールディングが酵素活性を阻害しているためと考えられた。流体を可視化するためには血液や髄液に豊富に含まれるアルブミンを担体とすることが望ましいため、引き続き人工アルブミンの作成を試みる。一方で、これまでのD-luciferinでは発光強度が弱く、生体内深部の可視化が困難であると考えられたため、従来型と比較して格段に発光強度が高いffLuc-cp156を組み込んだトランスジェニックマウスを入手した。このマウスは暗室中で目視にても個体発光が確認できるほど強度が高いため、汎用性が高いものと考えられる。本マウスの膝関節に発光基質を注入したところ、関節腔全体の発光が確認できた。本マウスの骨髄移植等を野生型マウスへ行い、引き続き血流や髄液の可視化を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人工アルブミンの作成には至っていないが、ff-Lucトランスジェニックマウスを入手し、骨髄移植モデルも既に確立した。流体のイメージングは得られていないが、関節腔内への基質注入により、関節液のバイオイメージングは可能であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
流体のイメージングは基質注入のみでは希釈されてしまうため、引き続き発光基質とアルブミンの人工タンパク質の作成を試みる。発光イメージングはXenogen社製IVISシステムを用いて行い、融合蛋白あるいは発光基質での希釈系列を作り、飽和する酵素と基質の量を決定したのちに、発光の強度ならびに持続時間の時系列を作成する。十分な発光量が確認されれば、シャーレ上に作成した流路に人工タンパク質を滴下し、至適な撮影時間と頻度を検討する。
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Research Products
(4 results)