2015 Fiscal Year Annual Research Report
炎症消退脂質分子とオートファジー誘導における術後回復力強化について
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25670674
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
影山 京子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (80347468)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐和 貞治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10206013)
中嶋 康文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70326239)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヨーロッパでは、ヨーロッパ静脈経腸栄養学会を中心にERAS (Enhanced recovery after surgery)プロトコルが進行しており、エビデンスのある各種の管理方法を集学的に実施することで術後患者回復力強化を目指している。
本年度は、オートファジーに関連する細胞内情報伝達系におけるmicroRNAの関与を解析することを主眼に研究を行った。具体的には、自由摂食および飢餓状態のマウスに、生理活性脂質であるレゾルビン投与を行い、各々から肝細胞内のmicroRNAを抽出し、次世代型シーケンサーによるmicroRNAの網羅的発現解析を行った。まず、得られた肝細胞をホモジナイズし、micro RNA isolation kitを用いてmicroRNAを抽出し、バイオアナライザーにて確認した。その後、充分な濃度の検体についてのみ、専用の試薬・酵素を使用し、安定化を目的としたcDNA合成を行った。エマルジョンPCRからチップローディングまでが可能なIon Chefを使用し、充填されたチップを次世代高速シーケンサーに導入した。発現定量解析には、CLCバイオ社の解析ソフト(Genomic Work Bench)を使用した。
昨年度のmicroRNAの網羅的発現解析を継続し、多変量解析に必要なサンプル数への到達を目標にしていたが、肝細胞から得られるmicroRNAの収量がシーケンスに充分でないケースが少なからずあった。したがって、明らかな統計学的有意差を得るまでに必要なサンプル数に到達しなかったものの、可能性のあるいくつかのmicroRNAが候補に挙がった。
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