2014 Fiscal Year Annual Research Report
パルスレーザー堆積法による次世代ハイブリッド歯冠修復
Project/Area Number |
25670825
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
日野 直樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (30649166)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 郁哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00274671)
白石 孝信 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10150468)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | PLD / 表面市場 / 元素溶出 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、PLD法によるAl2O3、TiO2、SiO2を歯科用合金2種類(銀パラジウム合金、ステンレススチール合金SUS)に対して成膜厚さを厚くし、堆積成膜を行い、表面性状の観察を行った。 まず、PLD法にてAL2O3、TiO2、SiO2を堆積成膜した歯科用合金板を作成した。歯科で使用される既製の銀パラジウム合金およびステンレス合金板(サイズ10mm x 10mm)をPLD法にてAL2O3、TiO2ならびにSiO2堆積成膜した。AL2O3堆積成膜の膜厚150μmでは金色、膜厚250μmでは青色を呈した。TiO2堆積成膜の膜厚250.0μm、成膜温度200℃では金色、膜厚250.0μm、成膜温度300℃では緑色(銀パラジウム合金)・紫色(ステンレス)を呈した。SiO2堆積成膜の膜厚100.0μm、170.0μm、300.0μmではいずれも青味がかった銀色を呈した。次に、成膜した合金板の表面性状の観察を行った。顕微鏡下で表面粗さを比較検討した結果、TiO2、SiO2堆積成膜の表面粗さは変化無く、Al2O3では粗くなった。また、成膜した銀パラジウム合金およびステンレス合金板の摩耗測定をおこなった。成膜したワイヤー、他のコーティング法(epoxyコーティング)による各条件の試験片の摩耗測定を行った。epoxyコーティングでは未処理と比較し摩耗が1.3倍となったが、PLD法にて成膜したワイヤーでは未処理とほぼ同程度の結果となり成膜の影響が少ないことがわかった。PLD法による成膜は膜厚を制御することが可能で、成膜温度が低温なため、金属材料本来の機能性を維持することが可能と考えられる。本研究ではこのPLD法を利用して新規ハイブリッド歯科材料の開発を行った。
|