2013 Fiscal Year Research-status Report
任意形態アパタイト顆粒と遮断膜による骨再生システムの創製
Project/Area Number |
25670839
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
松家 茂樹 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (00108755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸田 道人 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (40507802)
荒平 高章 福岡歯科大学, 歯学部, その他 (30706958)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 骨補填材 |
Research Abstract |
αTCPを基本組成とするアパタイトセメントを用いた球状硬化体の生成条件および球状粒子同士の接触による結合形成条件(凝集力)を探索することが本研究の成否に関わるため、初年度は硬化特性に及ぼすγPGAの添加効果を検討した。 試料粉末の調製:アパタイト試料粉末の主成分としてリン酸三カルシウム(αTCP)を用いる。αTCPは炭酸カルシウムとリン酸二水素カルシウム(DCPA)を混合し、900℃で仮焼した後に1300℃で5時間繋留しエアクエンチすることにより調製した。硬化特性は粉末粒子径に大きく影響を受けるため、得られたαTCPは遊星ボールミルにより一定時間粉砕することにより、各種粒径を調製することにより粒子表面積を変化させた。溶液として、市販されているγPGA(ヤクルト薬品工業)をαTCP に0, 2, 5mass%添加したリン酸ナトリウム溶液(NaH2PO4, Na2HPO4, Na3PO4)を用いた。 初期硬化性の検討:硬化途中の球状粒子を短時間で離形するためには、上記粉末を用いて粉末粒径、γPGA濃度等、練和条件による初期硬化時間への影響を調べる。初期硬化時間は37℃相対湿度100%のインキュベータ内でVicat針法によって測定した。 球状粒子の凝集力および連通気孔の評価:内径10mm高さ10mmの円柱内にテフロンで作製した球状硬化用モールドより取り出した硬化初期(5分後)の顆粒を充填し、インキュベータ-内にて0.5, 1, 2, 5, 10,20 50時間 養生させた。取り出し直後にアセトンクエンチし一塊として取り出し、凝集力を評価するために圧縮強度測定を行ったが1KPa未満であった。得られた球状粒子凝集体試料の連通性および気孔率をJIS基準に従い評価した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モールドを用いて有形の異なる球状粒子を作成し、溶解析出反応後、結晶の絡み合いによる粒子間接着が生じ瑠ことを確認することができた。また、通常の焼結法によるアプローチを組み合わせることで平均粒径1.2-3 mmの球状粒子を大量生産することを可能にした。
|
Strategy for Future Research Activity |
γPGAをアミドまたはエステル結合させてハイドロゲルシート(遮断膜ゲル)の調製を行い、ウサギの脛骨にクリティカルサイズ以上の骨欠損を形成し、前年度に作製した球状顆粒と遮断膜ゲルを用いて実験動物の骨欠損部を再建する。μCTと骨梁構造解析装置を用いて定量的に解析するとともに、骨の形成速度はテトラサイクリン、カルセイン、キシレノールオレンジなどの骨ラベリング法により検討する。骨形成の詳細は、病理組織学的に検討する。
|