2013 Fiscal Year Research-status Report
介護保険施設における看護職者の雇用マッチング支援モデルの開発
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25670904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
田中 幸子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20286371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 千加代 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (50597242)
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 准教授 (90276171)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 介護保険施設 / 雇用マッチング / 看護師 / 人材確保 / 派遣労働 |
Research Abstract |
5月に研究打ち合わせ会を行い、先行研究の確認を行った。先行研究では、病院と介護保険施設で求められるものが大きく異なり、それがギャップになっていること、これまでの病院での経験が必ずしも役にたつわけではないことなどが明らかにされていた。昨年行った神奈川県での事前調査で派遣会社が介入し介護保険施設に人材を投入している実績から、そのあとどのくらいが定着しているのかをみていく必要が示唆された。中央ナースセンターなどのデータから施設側だけで人材確保を行うのは限界があり、派遣会社始め様々な社会資源を活用することが必要と考えられた。派遣会社が人材確保に有効かどうかの分析が必要と考えられ、次年度以降の調査を行うこととした。 8月に2回目の研究会を開催し、すでに実施した介護保険施設調査(プレテスト)を論文にまとめること、介護保険施設で就労する看護師のインタビュー調査、施設調査、派遣形態で就労する看護師の実態調査を行うこととした。先行研究では、一般的に病院側は派遣と人材紹介の区別がついていないこと、管理者の労務管理の知識が十分でないことが指摘されており、人材確保、雇用マッチングには管理者が労務管理について正しい知識を持っていることの必要性が示唆された。また、派遣を利用する病院は即戦力を求めていたが、派遣看護師の実践力が低いと考えている管理者も多く、雇用が成立していても問題を抱えていることも伺え、雇用マッチングをどう捉えるかを今後検討していく必要がある。 派遣労働の動向を把握するために派遣会社への聞き取り、看護師の派遣と人材紹介を記事にしたA新聞社記者への聞き取りを行い、先行研究の裏付けを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでにプレテストが実施されており、関係者への聞き取りも行っている。人材確保を目的とした介護保険施設への調査にあたってはA県の介護老人福祉施設協議会の責任者から協力の内諾がとられている。綿密な調査票の作成、大学の倫理審査を受けるなどの手続きを今後は行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
看護師の雇用形態が多様化する中、雇用形態の多様化のデータを収集分析すること、雇用のマッチングを探る。 1)雇用形態の多様化は厚生労働省に衛生行政報告例のデータを申請し分析する。雇用マッチングについては介護保険施設で就労する看護師へのインタビュー調査とアンケート調査、派遣形態で就労する看護師の実態調査を行う。 2)これまでの派遣法の改正過程を調べ、看護労働への影響を明らかにしたい。共同研究者が遠方の大学に移動になったので、分担していた調査を移動先(新潟県)で実施できないかを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究代表者が大学を都内に移動し、調査時、研究打ち合わせ会開催時の旅費が少額で済んだため。老朽化したコンピュータを買い替えようと考えていたが、もう1年使用することとしたため。 1)共同研究者が遠方に移動したため調査時、研究打ち合わせ会開催時の旅費として使用する。 2)コンピュータを買い替える。
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