2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive assessment of odors at medical facilities and investigation of measures to deal with and alleviate odors
Project/Area Number |
25670916
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
大日向 輝美 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (30223944)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 公美子 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (30324213)
堀口 雅美 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10217185)
首藤 英里香 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (90336412)
鷲尾 若奈 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (40642682) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 臭気対策 / 看護管理 / Odor Control / 医療環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,調査施設の臭気発生場所における臭気環境評価を実施し,発生する臭気ガスを特定し,さらにその臭気ガスに合った臭気低減対策を提案することを目的とした.対象場所は,同意の得られた医療施設のうち3病棟の汚物処理室及びストマ外来で行った.調査内容は,臭気環境の測定として,(1)臭気ガス強度調査を,携帯式VOCモニター(ppb)を用いて測定した.(2)臭気ガス定量及び定性調査を,NH3検知管(105SD)及びH2S検知管(120U)をセットして空気を吸引し採取した.採取量は,NH3濃度を100ml/分,H2S濃度を100ml/分として測定した.また,同時にVOC分析も行った.さらに,SPME法にて,対象施設場所の臭気ガスをSPMEファイバーにて採取し分析した.(3)温湿度調査を,温湿度計を用いて測定した. 結果,対象場所の臭気ガス濃度は700~1000ppb程度と低く,強い臭気は感知されなかった.また,NH3及びH2Sガスも検知管法では濃度が低く問題となるデータは検出されなかった.VOC分析の結果,ホルムアルデヒド,アセトアルデヒドともに定量下限以上検出されたが,厚生労働省指針よりも低い結果であった.さらに,SPME分析の結果,エチルベンゼン,キシレン,シロキサン,吉草酸,脂肪酸が検出された.しかし,臭気ガス以外のもの(薬品など)もデータに現されており,対象場所に特有の臭気ガスとは言い難かった.今回の調査より,人間が臭気を感じていてもそれは環境基準を満たしており,その時(時間、季節など)の対象場所の換気量(空調制御システム),温度,湿度が主観的な臭気に影響を及ぼすと思われた.また,臭気の定性及び定量分析を実施し,その成分の質と量を把握できたことで,今後の対策への示唆が得られた.
|