2014 Fiscal Year Research-status Report
がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラムパッケージの開発
Project/Area Number |
25670944
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
増島 麻里子 千葉大学, 看護学研究科, 准教授 (40323414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞嶋 朋子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (50241112)
渡邉 美和 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (90554600)
楠 潤子 千葉大学, 看護学研究科, 助教 (30554597)
長坂 育代 千葉大学, 看護学研究科, 特任准教授 (50346160)
佐藤 奈保 千葉大学, 看護学研究科, 講師 (10291577)
関谷 昇 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (00323387)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護学 / がん看護 / サポートプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、がん体験者と家族の生活の質向上を目指す“がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム”を開発・精練することである。平成26年度は、研究計画通り、【研究1】がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査、【研究2】がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発、を行った。 1.【研究1】がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査 がんとともに生きる親と暮らす子どもの支援ニーズを明らかにすることを目的として、文献検討をもとに質問紙を開発し、大学1~2年生を対象に質問紙調査を実施した。その結果、対象者113名(回収率71%)のうち、7名(6.2%)が高校卒業までに両親のいずれかががんに罹患した経験をもち、16名(20%)はがんに罹患した家族と一緒に生活をしたことがあると回答した。親ががんに罹患した時に子どもとして知りたい情報としては「がんの治療やその副作用」「患者を支えるために家族ができること」に関するニーズが最も高かった。思春期の子どもが望む支援方法としては、「親ががんであることに伴って生じた悩みや困っていることを医療者に会って実際に相談できる場の提供」に対するニーズが最も高かった。 2.【研究2】がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発 研究者らは、先駆的に子どもへのサポートを提供する者が講師となった研修会に参加し、基本的知識を得た。また、国内で先駆的に子どもへのサポートを行っている看護師を対象としたインタビュー調査を計画し、倫理審査委員会の承認を得た。現在、フィールド選定を終え、対象者10名程度を目安としたインタビュー依頼を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究1】「がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査」については、国内外の文献検討をふまえた質問紙の開発を行うことができた。最終的な対象数として500名程度を予定することから、現在も継続して調査を継続しており、調査フィールドも得られている。調査実施の交渉も順調に進んでいることから、予定対象者数への調査は達成できると考えられ、解析を進めていく。 【研究2】「がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発」については、研修会に参加したことによって、先駆的に子どもへのサポートを行っている看護師を把握するためのネットワークを構築することができ、効果的であった。現在、調査フィールドとの交渉に入っており、インタビュー計画も進めていることから、結果の分析を進め、サポートプログラム開発のための基盤は整ったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
【研究1】「がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査」については、対象者数を増やして結果の解析を進め、サポートプログラム開発における構成要素と提供方法、および、プログラム実施方法の検討につなげていく。 【研究2】「がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発」については、平成27年度前半にインタビュー調査と分析を終え、プログラム開発における構成要素と提供方法の検討につなげていく。 平成27年度は、最終年度になることから、研究の統合・まとめを行う。平成27年度前半にはプログラム開発を行い、平成27年度後半には実施、および、プログラムの短期・長期的評価を含めた評価もあわせて行っていく。
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Causes of Carryover |
【研究1】「がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査」については、現在も調査を継続しており、質問紙印刷費や解析のための費用を次年度に使うことが見込まれる。 【研究2】「がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発」については、現在、インタビュー計画を進めていることから、調査のための旅費や分析のための費用を次年度に使うことが見込まれる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度前半にかけて、【研究1】「がん体験者と家族のためのサポートプログラムのニーズおよび効果的な構成内容と提供方法に関する調査」の継続調査に関わる質問紙印刷費や解析のための費用等、【研究2】「がん体験者と子どもを含む家族のためのサポートプログラム開発」の継続調査に関わる旅費や分析のための費用を使うことが見込まれる。
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