2015 Fiscal Year Research-status Report
摂食・嚥下障害患者(児)への介助方法に関する実証的研究
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25670949
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
本村 美和 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (10641673)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 摂食嚥下障害 / 食事介助 / リハビリテーション看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は,摂食・嚥下の際の捕食者の特徴と介助者の介助方法を中心に実験を行った.摂食・嚥下の特徴については,姿勢,生体反応および筋骨格系の動きを中心にデータを取得した.介助方法については,上肢の筋骨格系の動きおよび動画解析を中心に特徴点の抽出を行った. 摂食・嚥下の特徴としては,介助者の食具の運びに対して,補食者の体軸そのものもズレることや,食形態の違い(流動・固形)に応じても,捕食者の口唇の形態も変化することが明らかになった.生体反応としては,咀嚼回数が増加および嚥下回数が増加していくとFFTに変化がみられた.筋骨格系については解析中である. 介助方法に特徴としては,介助者が座位・立位の場合では,肘関節および手根において,屈曲・伸展,外転・内転,回内・回外ともに変化することが明らかになった.現在,さらなる解析中である. 本年度は,昨年度の実験の解析をさらに進めるとともに,摂食・嚥下障害患者の摂食・嚥下や捕食動作,介助者の動作を動画像から人の姿勢やその動きの特徴に着目し,その時特徴を統計的に分析する. それらの特徴から,動作を分類,判別さらには分析・評価するための手法を検討する.検討した結果を用いて,介助者同士で介助方法を実践し,利便性,効率性,妥当性,有効性などを検討する.臨床の現場で,本研究で作成された介助方法の導入前後における介助者の変化や,摂食・嚥下障害患者の変化を比較し検証する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験環境において,ビデオカメラの設置位置や光彩の影響の検討に時間を有した.また,生体反応などの生体データ取得の際の,ノイズ除去などに時間を有したため,進捗としてはやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
当該研究における今後の進め方としては,実験において得た結果をもとに,臨床の場において,研究を推進していく. 研究開始の際は,特徴の分析において,分析方法そのものについても,新規のプログラム作成を行う予定であったが,従来の動作解析においても,結果をえることができているため,新規のプログラム作成は次回の研究で検討していく.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として,研究協力者が本学の近郊に居住もしくは通勤および通学されていたため,旅費の計上に変化が生じたためである.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は,論文投稿を予定しているため,論文校正費用として使用する予定である.
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