2013 Fiscal Year Research-status Report
公衆衛生看護への意欲を継続し実践の質を高めていくための支援モデルの開発
Project/Area Number |
25671018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
雨宮 有子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (30279624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80283555)
大光 房枝 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (00555287)
丸谷 美紀 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (50442075)
細谷 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (60334182)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 保健師 / 保健師活動 / 意欲 / 実践の質 / 体験価値 |
Research Abstract |
5段階からなる本研究計画の第1段階として、「中堅以上の保健師が共鳴している公衆衛生看護の価値と、公衆衛生看護への意欲継続の背景になっている心理的構造」を明らかにするための調査を実施した。具体的には、保健所保健師と市町村保健師を対象に、インタビューにより、保健師活動の中での感動体験(価値を感じる体験)の実際、その体験が価値あるものと思う理由、その活動が成功するように具体的に何を考えどのように何を行ったか、その活動をしていく中での困難や課題、その活動を成し得た要因を調査した。その結果、5つの活動(思春期保健事業、地域包括ネットワークづくり、児童虐待予防と自殺対策、5歳児健診、虐待事例への対応)を聴取できた。そこから保健師活動への意欲向上につながる体験内容や、そこで意図したこと、大切にしたこと、工夫したこと、および配慮したこと、保健師の成長を促進するために必要なことが出てきている。この調査は現在進行途中であり、今後データ数を増やし、個人差も包含した多様な体験内容等の網羅を目指している。 先行研究より、価値への強い共鳴が、他の何よりもその具現化への意欲を高め、サービスの質が向上することが明らかになっている。上質な看護実践には看護師の意欲の重要性が報告されている。本研究において、明らかになりつつある保健師が価値を感じる体験の内容やそこで意図したことや工夫したこと等は、公衆衛生看護実践の質向上に向けた教育に活用することが可能であり重要であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究分担者間のインタビュー技術や聴取内容の差を極力小さくするとともに、より効果的なインタビューが実施できることをめざし、研究会議を重ねインタビューガイドを充実させることに時間をかけた。また、研究分担者全員が1人目のインタビューを終えた時点で、インタビューガイドや聴取内容等について再検討し改定を試みた。以上により、研究の進捗状況はやや遅れているが、これらのプロセスは研究の質を担保し、社会に貢献できる研究成果を得るために重要と考える。そして、このプロセスを踏めたことは、今後の研究スピードをあげることにもつながると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究計画の第1段階である、「中堅以上の保健師が共鳴している公衆衛生看護の価値と、公衆衛生看護への意欲継続の背景になっている心理的構造」を明らかにするための調査を継続し、データ数を増やす。 それらを基に、今年度、「保健師が共鳴している公衆衛生看護の価値と、公衆衛生看護への意欲継続の背景になっている心理的構造」を構成する要素の導出とアンケート項目を作成する。そしてアンケート項目化された「保健師が共鳴している公衆衛生看護の価値と、公衆衛生看護への意欲継続の背景になっている心理的構造」を構成する要素の信頼性・妥当性検証のための定量調査を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
より効果的なインタビューを実施することをめざし、インタビューガイドの精錬およびパイロット調査データの確認に時間をかけた。その結果、インタビューの進捗がやや遅れたため、次年度使用額が生じた。 上記(理由の欄)のインタビューは、現在進行中であり、予定通りの件数を行う予定である。また、上記のプロセスを経たことにより、インタビューはより効果的効率的に実施できることが想定でき、翌年度分の助成金を合わせて使用できる予定である。
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