2015 Fiscal Year Annual Research Report
発達的制約を利用した自他認知からの心の理論の獲得:構成的手法による研究
Project/Area Number |
25700027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長井 志江 大阪大学, 工学研究科, 特任准教授 (30571632)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 認知発達ロボティクス / 自他認知 / 予測学習 / 神経回路モデル / 確率モデル / ミラーニューロン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は,主に以下の4つの成果を挙げた(国際・国内会議や学術雑誌で発表済). (1) 自他認知から心の理論を含む社会的認知機能の発達を包括的に説明する原理として,感覚・運動信号の予測学習に基づく理論を提案した.予測学習とは,自己の運動によって生じる感覚信号と,運動指令の遠心性コピーから予測される感覚信号の誤差を最小化するように,自己の内部モデル(予測器)を更新したり,運動を生成することである.予測学習を時空間に適用することで,多様な認知機能が創発することを以下の三実験により実証した. (2) 目標指向運動の発達と他者運動の目標理解の発達の同期が,感覚・運動信号の予測学習によって説明できることを,深層型神経回路モデルを用いて検証した.自己の運動経験を通して獲得した予測器を用いて他者運動を予測することで,感覚信号からそれと対応した運動指令が想起され,それが予測を強化することをロボット実験により示した. (3) 援助などの利他的行動が予測誤差の最小化規範に基づいて創発することを,確率モデルを用いて検証した.自己の運動経験を通して獲得した予測器を用いて他者運動を予測し,他者が運動に失敗したときの予測誤差をトリガとして予測器が推定した運動を生成することで,結果として利他的行動が生じることをロボット実験で証明した. (4) 複数感覚信号の空間的予測学習を通して,他者情動の認識と自己情動の表出の能力が,同時に発達することを提案した.他者との相互作用を通して知覚される視覚・聴覚・触覚信号を,階層型確率的神経回路モデルを用いて学習することで,情動に対応した空間が上位層に形成されることをシミュレーション実験で示した. 以上の結果は,原初的な社会的行動が社会性を前提としない感覚・運動信号の予測学習に基づいて発達しうること,また,予測学習器が認知発達の基盤とされるミラーニューロンの役割を担っていることを示唆している.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] Altruistic behavior in robots2015
Author(s)
J. Baraglia, Y. Nagai, M. Cakmak, R. Rao, and M. Asada
Organizer
International Workshop on Cognitive Development for Friendly Robots and Rehabilitation
Place of Presentation
Genoa, Italy
Year and Date
2015-12-02 – 2015-12-03
Int'l Joint Research
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