2015 Fiscal Year Annual Research Report
分子情報に基づく超臨界含浸プロセスの設計と眼科薬物輸送システム創製への展開
Project/Area Number |
25709073
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
下山 裕介 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (30403984)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 含浸プロセス / 薬物放出 / 相平衡理論モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
超臨界二酸化炭素を媒体としたシリコンハイドロゲルへのVitamin Eの含浸を行い,眼科薬物として用いたtimolol maleateの放出速度を抑制することが可能となった.Vitamin Eはハイドロゲル内の薬物成分の拡散を抑制する効果があることは把握されていたが,その含浸において1週間程度の長時間を有するという問題が懸念されていた.本研究で提案し超臨界二酸化炭素によるVitamin Eの含浸においては,30分程度でtimolol maleateの拡散抑制に十分なVitamin Eを導入することが可能となった.しかしながら,超臨界二酸化炭素中における含浸では,timolol maleateが超臨界二酸化炭素中へ抽出される点が懸念されたが,あらかじめシリコンハイドロゲルに水分を含有させハイドロゲル中のtimolol maleateをイオン化させることで,超臨界二酸化炭素中への抽出を抑制することも確認された.ここでは,超臨界二酸化炭素を利用した含浸プロセスにおいて,シリコンハイドロゲルに含浸されたVitamin E量と,timolol maleateの拡散挙動との関連性を定量的に把握しており,コンタクトレンズを利用した眼科薬物輸送システムの設計指針の確立に向けた基盤を構築した. また,超臨界二酸化炭素を利用した含浸プロセスにおいては,あらかじめ導入した薬物の抽出が懸念されるため,プロセス操作においては,超臨界二酸化炭素相と水相間における薬物の分配に関する知見を把握することが不可欠となる.本研究では,局所組成の概念を導入した状態方程式を開発し,超臨界二酸化炭素相と水相間における薬物の分配係数の計算を行い,本理論モデルが適用可能であることを確認した.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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