2014 Fiscal Year Research-status Report
遺伝的交配実験計画の最適性、構成法および応用に関する研究
Project/Area Number |
25730020
|
Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
小澤 和弘 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (20336639)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | ダイアレル交配実験 / トリアレル交配実験 / 最適計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子実験や品種改良試験などの分野では、交配による遺伝的な効果を測定するために、1対1の交配を実験単位とするダイアレル交配実験計画が使用されている。これら交配実験では、品種自体の能力(g.c.a効果、主効果)、および品種間の交配による相乗的な能力(s.c.a効果、交互作用効果)を高精度、かつ効率的に推定するためのダイアレル交配実験計画が必要とされており、そのような最適なダイアレル交配実験計画や構成法に関する研究を実施した。同様に、2対1の交配を実験単位とするトリアレル交配実験計画におけるg.c.a効果、およびs.c.a効果を高精度、かつ効率的に推定するための最適な実験計画や構成法に関する研究も実施した。特に、ダイアレル交配実験計画においては、g.c.a.効果とs.c.a.効果の推定に多層解析法を用いる手法の研究を推進した。また、トリアレル交配実験計画においては、交配実験をいくつかの均一な単位に分けて実施するブロック化による実験計画において、g.c.a.効果とs.c.a.効果を推定するための線形モデルを定式化した。また、ダイアレル交配実験計画と因子構造等が類似しているsplit-plot designについて、多層解析法を用いて主効果と交互作用効果の推定する際に、generally balancedとなる実験計画がsquare lattice design やYouden square design、cyclic designで構成できることを示し、efficiency factorを導出した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ダイアレル交配実験計画において、g.c.a.効果とs.c.a.効果の推定に多層解析法を用いる数理的な手法を明確化できたこと、またトリアレル交配実験計画において、g.c.a.効果とs.c.a.効果を推定するための線形モデルの定式化等ができたことは、ダイアレル・トリアレル交配実験計画の最適性や構成法に繋がる成果である。多層解析法を用いて各効果を推定する場合の研究に若干の遅れが見られるが、因子構造等が類似しているsplit-plot designに関する研究成果に基づいて推進できている。
|
Strategy for Future Research Activity |
ダイアレル交配実験計画における最適性と構成法については、多層解析法による推定法において、generally balancedの性質を満たすダイアレル交配実験計画の条件、およびそれら最適基準を満たす実験計画の構成法の研究を進める。また、ダイアレル交配実験計画の結果を基に、トリアレル交配実験計画の最適性に関する研究に取り組む。さらに、他分野への応用についても、国内外の研究者との情報交換しながら調査研究を進める。
|
Causes of Carryover |
研究の進捗状況に対応して、シミュレーションに関連する書籍は次年度購入し、一部の研究成果の発表も次年度実施することとした。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究費の使用計画として、シミュレーションに関連する物品や書籍の購入、研究成果の学会発表および情報収集のための国内外の旅費を予定している。
|
Research Products
(3 results)