2015 Fiscal Year Annual Research Report
細胞レベルからの血流解析モデルの再構築:新たな血液連続体モデルの創成へ
Project/Area Number |
25750155
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大森 俊宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10633456)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 計算生体力学 / バイオエンジニアリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,細胞レベルから連続体ベースの血流解析モデルを再構成し,血液の物質輸送を真に議論できる,新たな血液連続体モデルの創成を目指す.これを遂行するために,まず,赤血球が作り出す粒子応力テンソルを定量化し,赤血球サスペンジョンのレオロジー特性を明らかにした(Omori et al. Comput Mech).さらに,赤血球同士の相互干渉を赤血球自己拡散として評価し,その拡散テンソルを定量化することで流れ場の中で赤血球がどのように分布するのかを評価した(Omori et al. J Fluid Mech).これにより,赤血球サスペンジョンのレオロジーや物質拡散に対して,細胞レベルから連続体ベースへと,ボトムアップ的にその力学(テンソル量)を再構築することに成功した.これらの結果を最終的に1本の総説論文(Omori et al. Ann Biomed Eng)としてまとめあげた.また,最終年度においては各学会において,その成果を発表した(招待講演2件:13th US National Congress on Computational Mechanics, 3rd International Workshops on Advances in Computational Mechanics, 国際学会1件:Summer Biomechanics, Bioengineering and Biotransport Conference 2015).
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