2015 Fiscal Year Research-status Report
帝政期ドイツの帝国議会における選挙違反行為の実態分析とミリュー論の再検討
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25770266
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| Research Institution | Wakayama University |
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Principal Investigator |
小原 淳 和歌山大学, 教育学部, 准教授 (20386577)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ドイツ / 帝政期 / 帝国議会 / ビスマルク / ミリュー論 / 政治文化 / マルクス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究活動の三年目にあたる平成27年度は、ドイツ帝国議会に関する史料の収集を継続するとともに、下記の研究成果を発表した。
まず、「政治文化としての帝国議会と選挙―帝国議会研究の成果と課題(2)―」 『和歌山大学教育学部紀要 人文科学』 巻号：66 (2015 年度) は、平成26年度に発表した「帝政期ドイツの政治構造に関する理論モデルの再検討―帝国議会研究の成果と課題(1)―」 『和歌山大学教育学部紀要 人文科学』 巻号：65 pp.83～91頁 (2014 年度)での議論を引き継ぎ、 帝国議会研究の最近年の動向を整理し、その問題点を指摘した。この両論文によって、該当分野の研究史を明らかにするとともに、ミリュー論に立脚した従来の議論が今後取り組むべき課題を示唆した。
次に、「「三月」の記憶―19 世紀後半ドイツにおける 1848 / 49 年革命の顕彰と政治文化―」(大内宏一編『ヨーロッパ史のなかの思想』所収) 彩流社 (2015 年度)では、帝政期ドイツにおいて、1848/49年革命の民主主義的、議会主義や革命の記憶がどのように継承、改変されたのかを考察した。これによって帝政期と革命期の政治文化の連続性をどのように解釈するべきかの一端を示した。
さらに『マルクス―ある十九世紀人の生涯―』上･下巻 白水社 (2015 年度)の訳出によって、マルクスを中心とする19世紀ドイツ、ヨーロッパの政治人たちの実態を広く紹介した。
これらに加え、平成27年度にはCh. Clark, Sleepwalkersの訳出作業も行った。同書の訳書は平成28年度中に出版予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は複数の研究成果を公表し、本研究の基礎的な考察をほぼ終了することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度も研究計画にしたがった研究活動を円滑に行う。また、以前からの課題である、地域レベルでの史料・文献の収集活動をさらに進める。また研究期間の最終年にあたるため、これまでの研究成果のまとめの公表を目指す。
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| Causes of Carryover |
史料収集活動に予定していた旅費の使用が不十分であったため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
史料収集活動の旅費を中心にして使用する。
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