2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25780058
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 真希子 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50302641)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 運送法 / 商取引法 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、以下の点を中心に検討を進めた。 第1に、これまでの研究を通じて、フレイト・フォワーダーとキャリアでは、運送人としての責任を負うという点では同じであっても、単に実際の運送をするか否かというだけではなく、様々な場面で違いがあるということを確認することができた。特に、フレイト・フォワーダーはキャリアに対しては大口荷主としての立場に立つため、両者とも運送人という立場では利害は一致するもの、荷主と運送人という立場に立てば、両者の間で利害対立するという認識が重要であるということが理解できた。そこで本年度は、両者の立場の違いに基づき、どのような利害の共通性や違いがあるかという点を中心に検討した。 第2に、これまでの我が国の運送法の分野の研究では、航空フォワーダーについてについては、あまり多くのことが知られていなかったが、本件課題のこれまでの研究で、航空フォワーダーについての検討を進めることができため、本年度も引き続き、航空フォワーダーを中心に研究を進め、特にモントリオール条約との関係で、検討を進めた。 なお、上記のとおりモントリオール条約の検討は行ったが、当初の予定と異なり、外国法例・判例の調査を深めることは断念した。これは、一口にフレイト・フォワーダーといっても、各国においてその業態や取引のあり方が相当に異なるため、日本のフレイト・フォワーダーの理解のためには、外国法例・判例は間接的であるという認識を得ることができたためである。
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