2014 Fiscal Year Research-status Report
大学大衆化時代におけるアカデミック・プロフェッションのあり方に関する研究
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25780514
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
葛城 浩一 香川大学, 大学教育基盤センター, 准教授 (40423363)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ボーダーフリー大学 / アカデミック・プロフェッション / 教育志向 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請時の計画では、平成26年度はアンケート調査の実施を中心に行う予定であった。しかし、アンケート調査を平成25年度に実施することができたので、平成26年度はこのアンケート調査を用いて、ボーダーフリー大学に所属する教員のアカデミック・プロフェッションに対する認識を明らかにするための基礎的な分析を中心に行った。具体的には、アカデミック・プロフェッションに関する先行研究で得られた知見との比較を中心とした分析や、教育と研究の両立というアカデミック・プロフェッションの理念に疑問を呈しているのかもしれない教育志向の教員に焦点を当てた分析等を行った。 前者の分析については、先行研究で得られた知見が限られたサンプルをもとにしたものであったため、それを検証できたという点に意義があるし、先行研究から幾分時間も経過しているので、それ以降の変化を捉えられたという点にも意義がある。後者の分析については、先行研究で用いられ続けてきた「研究」か「教育」かという二項対立的な枠組みの妥当性を疑問視する指摘も少なくなかったことから、教育・研究それぞれに対する関心も考慮した分析を行ったことで、二項対立的な枠組みでは十分明らかにしてこられなかった教育志向の教員の特徴をより明らかにできたという点に意義がある。 これらの研究成果は日本高等教育学会や日本教育社会学会で口頭発表するとともに、論文としてもまとめている(下記の研究発表参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に実施を予定していたアンケート調査を平成25年度に実施することができたので、平成27年度に実施を予定していたアンケート調査の分析に着手することができた。このように、計画よりも1年前倒しで進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、平成26年度に行った基礎的な分析をふまえた上で、教育と研究の両立というアカデミック・プロフェッションの理念に疑問を呈している教員に焦点を当てた分析や、ボーダーフリー大学における学士課程教育の質保証に対する意識を明らかにする分析等を行う。研究成果は日本高等教育学会や日本教育社会学会で口頭発表するとともに、ジャーナルへの投稿を通して公にする。
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Research Products
(5 results)