2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25800040
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
笹平 裕史 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教 (30466825)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Seiberg-Witten理論 / Floer理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は3次元多様体の不変量であるSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型についての研究である. Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型は3次元多様体の第一Beitti数が0の場合にManolescuによって定義された. さらにSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型は3次元と4次元のトポロジーへの興味深い応用が発見されている. 第一Betti数が0の場合に定義されているSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型を第一Beitti数が正の3次元多様体へ拡張することは自然な問題である. 平成25年度の研究では, 3次元多様体がある位相的条件を満たす場合, Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型を構成した. さらに平成26年度の研究では, Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型のいくつかの応用を行った. より具体的には, 2つの3次元多様体の連結和のSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型はそれぞれのSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型のスマッシュ積と同型であることを示した。また、4次元多様体への曲面の埋め込みに関するある応用を得た. 第一Betti数が正の場合は, 3次元多様体がある条件を満たす場合にのみ定義されている。現在、より一般の3次元多様体にどのように拡張するかを研究している。これは平成27年度の課題となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は, Seiberg-Witten-Fleor安定ホモトピー型の構成とその応用である. Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型の構成に関して、ある条件のもとで、実際に構成できた。また、応用に関しても、すでにいくつかの応用を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、第一Betti数が正の3次元多様体に対しては、ある条件のもとSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型定義されている。今後の研究では、この条件が満たされない3次元多様体に対して、いかにSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型を定義するかを研究する。 また、Seiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型の計算、応用についても研究する。より具体的には、3次元多様体に結び目が入っている時、その結び目に沿って手術することによって、新たな3次元多様体を得る。もとの3次元多様体のSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型と新たに得たSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型の間にどのような関係を得るかを調べる。これにより、多くの3次元多様体のSeiberg-Witten-Floer安定ホモトピー型の情報を得られると考えている。
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