2014 Fiscal Year Annual Research Report
AIS非搭載船舶の自動捕捉とAISを用いた捕捉情報共有
Project/Area Number |
25820419
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
松本 洋平 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 助教 (80572081)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | AIS / 自動捕捉 / AISバイナリメッセージ / レーダー / コンピュータビジョン |
Outline of Annual Research Achievements |
クラスA AIS搭載船舶からレーダーで捕捉したAIS非搭載船舶の情報をAISバイナリメッセージにて放送し、これをAIS受信機のみを搭載した小型船舶で受信し、約70m程度の誤差でAIS非搭載船舶のトラッキングが可能であることを示した。 現在AIS非搭載船舶の捕捉はARPAを用いてマニュアルで行う必要があり、これはARPAおよびマリンレーダーの自動捕捉能が極めて貧弱であるためで、これに関してコンピュータビジョンの併用を検討し、HOG(Histograms of Oriented Gradient)とSVM(Support Vector Machine)を組み合わせた、スライディングウィンドウ方式の物体検出アルゴリズムの船舶に対する効果を検証した。その結果、船舶の検出には検出対称船舶は幅100ピクセル以上の大きさで撮影されている必要があり、このことから、画角が約60度で水平画素数が約5000のカメラでは、小型船舶の場合、約300m程度の距離でしか検出できないことが判明した。また、処理速度も1フレームあたり5分程度の処理時間を要し、リアルタイム性に欠ける。 今後は、1)コンピュータビジョンによる船舶検出精度の向上、2)レーダーとコンピュータビジョンの融合による船舶検出精度の向上、3)AISバイナリメッセージによる効率的な船舶情報共有プロトコルの検討を進める必要がある。1)に関しては、現在、USV(Unmanned Surface Vehicle)で効果が確認されているステレオビジョンを用いる実験を進めている。2)に関してはマリンレーダーの信号インターフェイスを自らのコンピュータシステムに引き込む手段が必要となり、これを検討している。3)については、複数の船舶を用いて実海域で試験をすることが非常に難しいので、シミュレーション技術の開発を検討している。
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