2013 Fiscal Year Research-status Report
誘導型ユビキチンリガーゼSSBファミリーによる細胞間クロストークの解明
Project/Area Number |
25860043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥村 文彦 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (00507212)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ユビキチン / ガン |
Research Abstract |
本申請課題は、SOCSボックスタンパク質SSBファミリーによる細胞間情報伝達制御機構の解明を目的としている。 既にSOCSボックスをもつタンパク質としてCIS/SOCSファミリーが知られている。それらはサイトカインシグナル伝達を抑制し、過剰な免疫反応が起きないようにしている。一方でSOCSボックスをもつSSBファミリー(SSB-1, 2, 3, 4)はその機能が完全には分かっていない。われわれはSSBの新規結合分子を同定した(未発表)。SSBはユビキチンリガーゼとして機能することが示唆されているので、同定した基質分子の分解がSSBに依存しているかを解析中である。既にこの基質はユビキチン修飾を受けることが報告されており、SSBがそのユビキチンリガーゼであることが強く示唆される。 また、SSBが特定の条件下で発現誘導されるかを検討した結果、ある条件下でmRNA量が増加することを確認した。SSBに対する抗体を作製したので、今後タンパク質レベルでも発現誘導されているのかを検討する。 他の研究者らによってこの基質の解析は進んでおり、組織によって違うが、ガン化を亢進あるいは抑制する重要な分子であることが知られている。したがって、その制御はガンの治療あるいは予防に重要な知見をもたらすと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SSBのノックダウンを試みているが、あまり良い結果を得られていない。したがって、生理的条件下でのSSBの効果を検討できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きSSBのノックダウンを試みる。また、CRISPRを用いたノックアウトも試みる。その後、基質分子の安定性や、細胞増殖、細胞遊走能などを過去の報告に従って解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
SSBのノックダウンが達成できていないため、計画の遂行に若干の遅れがある。また、in vitroにおけるユビキチン化反応を未だ試みていないため。 引き続きSSBのノックダウンを試みるため、プラスミド構築を行う。また、in vitroユビキチン化反応を行うため、昆虫細胞株や大腸菌の大量培養を行い、必要なタンパク質を精製する。
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