2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of alpha6beta4 integrin-dependent cancer cell survival
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25860243
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
苅谷 慶喜 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00458217)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | インテグリン / 癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度に実施した研究の主な成果としては、下記の二つが挙げられる。 1. β4インテグリンN型糖鎖が誘導するPI3Kシグナルの腫瘍形成能への影響:平成26年度のin vitroの結果を受けて、本年度は、β4インテグリンのN型糖鎖が誘導するPI3Kシグナルの、ヌードマウス皮下における腫瘍形成能への影響について調べた。具体的には、N型糖鎖欠損β4インテグリン発現MDA-MB435S細胞にPI3K活性型フォームの遺伝子を導入し、in vivoでの腫瘍形成能や増殖能について調べた。その結果、N型糖鎖欠損によるそれら能力の低下が、PI3K活性型の発現によりレスキューされた。これらの結果はβ4インテグリンのN型糖鎖が誘導するPI3Kシグナルが、in vivoにおけるβ4インテグリン依存的腫瘍形成や増殖に重要な役割を果たしていることを示唆する。
2. 表皮扁平上皮癌A431細胞におけるβ4インテグリン/ガレクチン3コンプレックスの存在:昨年度の研究で、野生型β4インテグリン発現MDA-MB435S細胞において、β4インテグリンがガレクチン3とコンプレックスを形成していることを明らかにした。この一般性を確かめるために、β4インテグリンを内在的に発現している表皮扁平上皮癌A431細胞におけるβ4インテグリン/ガレクチン3コンプレックスの存在について調べた。その結果、A431においてもそれらのコンプレックスが確認された。また、それらコンプレックス形成がβ1,6GlcNAcを介しているかについて検討するために、A431細胞にGnT-III遺伝子を導入した細胞を樹立した。GnT-III遺伝子導入A431細胞ではβ1,6GlcNAc糖鎖の減少とともに、β4インテグリン/ガレクチン3コンプレックス形成の低下が認められた。
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Research Products
(1 results)