2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25860446
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
安藤 亮介 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30381867)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 尿路結石 / 疫学研究 / インスリン抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題「インスリン抵抗性に着目した尿路結石予防法の開発」については、平成25年4月1日から平成28年3月31日までに5,016名の追跡調査対象者からアンケートの解答を得た。ベースライン登録した対象者は7,587名であり、回収率は66.1%であった。ベースライン時のインスリン値の解析が終了した5,719名(男性3,128名、女性2,591名)を解析した結果、インスリン値、HOMA-IRは男女ともメタボリックシンドロームと診断された対象者群において有意に高値であった。対象者を尿路結石の有無で2群にわけて検討した結果、男性ではインスリン値、HOMA-IRに差を認めなかった。一方、女性ではインスリン値、HOMA-IRは尿路結石群において有意に高値であった。追跡調査の対象者のうち、アンケートの入力が終了し、データクリーニングを終了した2,509名(男性1,398名、女性1,111名)に対して解析を終了した。BMI25以上の肥満者・高血圧・糖尿病・脂質異常症患者の割合は、539名(20.7%)・822名(32.0%)・288名(11.2%)・687名(26.9%)であった。対象者を尿路結石の有無で2群にわけて検討した結果、尿路結石群は、コントロール群と比較して、BMIが有意に高値(23.4±2.9 vs 22.9±2.9: p = 0.001)であった。また、尿路結石群はコントロール群と比較して、糖尿病、高血圧、心筋梗塞を合併する割合が有意に高かった。尿路結石患者は、慢性腎臓病・末期腎不全や冠動脈心疾患の予防を考える上で高リスク群と考えられた。本研究における二次調査は、平成28年8月まで施行する予定である。最終的に対象者のベースライン時データと追跡調査時データをマージし、インスリン抵抗性が尿路結石発症におよぼす影響をプロスペクティブに解析する。
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Research Products
(2 results)