2014 Fiscal Year Research-status Report
胸腺ハッサル氏小体は,ストレス状態持続期間推定の指標の一つとなる
Project/Area Number |
25860488
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
古川 智之 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (60422888)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 虐待 / Hassall corpuscle |
Outline of Annual Research Achievements |
形態的面、機能的面から、複雑怪奇な胸腺ハッサル氏小体を主として、ストレス状態下での各臓器の動きとの関連を、ストレス下で生じている細胞内のSignal transduction pathways, gene regulation, cell proliferationを解明したい。 胸腺Hassall corpuscleと海馬・視床下部・副腎の関わりを明らかにし、その結果を虐待の有無判定に役立て、さらには、胸腺Hassall corpuscleの役割を明らかとしたい。 胸腺萎縮に絡むWntシグナリングがハッサル氏招待の変化にも関連するか否かを検討する。Wntは、β―カテニンを介して遺伝子発現を制御する経路、細胞の平面内極性を制御するplanar cell polarity経路、Caイオンの細胞内動員を促進する経路の3シグナル経路があることが知られている.Caイオン経路は、Wntが細胞内Caイオンを動員し、CMKa(カルモデュリン依存性タンパク質リン酸化酵素)とPKC(タンパク質リン酸化酵素)を活性化することが明らかとなっている。β―カテニンシグナリングは、胸腺皮質細胞のメインテナンスに主たる役割をもっているといわれている.また、若い個体の胸腺では、Wnt-4のレベルが高く、Fz-4とFz-6の受容体が多く分泌され、加齢とともにWnt-4のレベルが低下することが知られている。これららの現象がハッサル氏小体の変化といかように関連するかを抗Fz抗体群を用い検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々のストレスに対応するハッサル氏小体の動きを検討するため、Wnt関連遺伝子、その他の抗原に対する抗体(RBM3、CIRBP、e-NO, SIRT 1, HIF1, HSP 70, Ngb等)による免疫染色実施、その結果を学会発表している。
|
Strategy for Future Research Activity |
副腎重量・皮質厚、海馬歯状回顆粒細胞層の抗原発現、胸腺皮質・髄質・ハッサル氏小体の変化、脳下垂体細胞分布、視床下部神経細胞変化、心筋細胞に於ける変化を検討する
|