2013 Fiscal Year Research-status Report
O-15酸素PETを用いた腫瘍内酸素代謝のイメージングと定量評価
Project/Area Number |
25861095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渡部 直史 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (90648932)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 酸素代謝 / PET / O-15ガス / 血流 |
Research Abstract |
【目的】O15標識ガス定常吸入法を用いて担癌ラットの腫瘍血流量(TBF)、腫瘍酸素消費量 (TMRO2)、腫瘍酸素摂取率(OEF)の定量評価を行う。 【方法】麻酔下のRGC6腫瘍担癌ラット3匹 (276-291g)に動脈ラインを確保し、気管切開 を行った。O15ガス供給装置からのルートを人工呼吸器に接続し、O15-CO2とO15-O2の安定した換気を行い、定常吸入法による腫瘍血流・酸素代謝のPET定量計測を行った。定常状態の確認後、入力関数として動脈採血を行い、全血・血漿のRIカウ ントを測定した。PET画像にて腫瘍全体と腫瘍辺縁部に関心領域を設定して、定量値を比較した。 【結果】O15-CO2ガス、O15-O2ガスはいずれも吸入開始10分後に腫瘍のカウントは定常状態に達していた。腫瘍の定量値は以下の 通りであった(TBF, 15.4 ± 3.5 and 23.5 ± 6.2 mL/100ml/min (p<0.05); TMRO2, 0.79 ± 0.15 and 1.06 ± 0.18 mL/100ml/min (p<0.05); and OEF, 32.8 ± 9.1 and 28.4 ± 8.1 % (p<0.05)。腫瘍辺縁部では酸素代謝に比較して、血流が豊富であることがわかった。今後、腫瘍内の低酸素領域をF-MISO製剤にて同定を行い、比較を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究計画に記載されている通り、担癌モデルの作成を行い、実際にO-15ガスPETによる定量撮像を行った。腫瘍細胞の培養については、安定して再現性のある状態で担癌モデルの作成が可能であり、O-15ガスPETを行うための気管切開、動脈採血といった手技も安定して行うことができる状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
F-18 FMISOによる低酸素領域のPETイメージングとO-15ガスPETを同一個体で続けて行う。すなわち、FMISO-PET画像にて腫瘍内の低酸素領域を同定し、O-15ガスPET機能画像と比較することで、低酸素領域における酸素消費量が明らかになる。これにより、腫瘍内に低酸素状態が生じる機序の解明につながると考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は腫瘍におけるO-15ガスPET実験の安定化を優先したため、免疫染色やその他の実験を次年度に行う必要が生じたため。 F-MISO-PETとO-15ガスPETの比較を行い、さらに低酸素免疫染色(hypoxyprobe)による切片上での低酸素領域の評価を追加し、論文化する計画である。
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Research Products
(10 results)
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[Book] Nuclear Oncology2014
Author(s)
Masahiro Yanagawa, Noriyuki Tomiyama, Tadashi Watabe, Kayako Isohashi, Jun Hatazawa
Total Pages
16
Publisher
Springer
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