2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25861166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
齊藤 芙美 東邦大学, 医学部, シニア・レジデント (40439956)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 乳癌 / 凍結療法 / 乳癌マウス |
Research Abstract |
1、本実験の目的は乳癌治療の分野において低侵襲治療のひとつである凍結療法の有効性を免疫学的・組織学的な知見から証明することである。乳癌は乳房局所の疾患ではなく全身病の一つであると位置づけられていることから凍結療法による局所的な抗腫瘍効果を免疫学的・組織学的な立場から証明し、また将来的には凍結療法に化学療法を併用することによるさらなる治療効果を証明することが目的である。 2、平成25年度は、まずこれまで行ってきた予備実験の結果を第113回日本外科学会定期学術集会にて行った。SHOマウスを用いて凍結療法治療群と未治療群での予後の比較を行った。生存期間は未治療群と比較して治療群で長い傾向が認められた。腫瘍径に関しても2群間での検討をおこなったが、腫瘍の増大に伴い腫瘍からの出血・壊死(による腫瘍径の縮小)などがあることより腫瘍径の測定が腫瘍縮小の評価にはつながらないと判断した。 Th1系サイトカイン値に関しては2群間で大きな差は認められなかったもののTh2系サイトカインでは僅かに差が認められた。今回の血液サンプルは治療施行後24時間で採取しているが、予備実験のデータから治療後48時間以降に優位差のでる採血結果が予測されることから平成26年度ではまず、凍結療法施行群のサンプル採取を経時的な変化で行い(治療後48時間、60時間・・・)優位差が最も認められる時間を捻出する。さらに先の実験にて凍結療法の効果が最も認められると予測されうる時間に抗がん剤を投与することで更なる治療効果が得られる可能性があることが推測され実験にて明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在実験で使用しているSHOマウスであるが、今回の実験で設定した出生時期(6週)での業者からの納入時期と、移植予定細胞の培養状況による移植可能時期がなかなか一致せず、実験動物へのがん細胞の移植(担ガンのモデルマウスの作成)が思った以上に進まなかった。結果的に凍結治療に移行可能なモデルマウスの作成が絶対的に不十分であり本来目的としていた採血データの収集ができない状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は3ヶ月に1回程度の頻度で担ガンマウスの作成を予定しており、その都度 適正週数のマウスの搬入予定と移植細胞の状況が合しせず、マウスへのがん細胞の移植が遅れてしまい全体的な実験の遅れにつながった。次年度からは担ガンマウス作成の頻度を増やすことで現段階での実験の遅れに対応する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在実験で使用しているSHOマウスであるが、今回の実験で設定した出生時期(6週)での業者からの納入時期と、移植予定細胞の培養状況による移植可能時期がなかなか一致せず、実験動物へのがん細胞の移植(担ガンのモデルマウスの作成)が思った以上に進まなかった。結果的に凍結治療に移行可能なモデルマウスの作成が絶対的に不十分であり本来目的としていた採血データの収集ができない状況であった。上記理由にて平成25年度はモデルマウスの作成が当初の予定以上に進行しておらず、サンプルの採取が困難な状況であったために次年度使用額が発生したと考える。 当初平成25年度に施行する予定としていた実験の遅れは今年度中に調整しデータの集積を行う予定である。平成25年度繰り越し額及び平成26年度交付の助成金は主に血液データの解析費用及び実験結果報告目的での学会参加の旅費として使用する予定である。
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