2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25861621
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鴨居 功樹 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40451942)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | HTLV-1ぶどう膜炎 / レトロウイルス / 眼炎症 / ぶどう膜炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
HTLV-1ぶどう膜炎における新たな治療標的分子を明らかにするために、眼内炎症惹起に関与する眼内組織である網膜色素上皮細胞(ARPE-19、H-RPE)とHTLV-1感染細胞(MT-2、TLOm1)の共培養を行い、cytometric beads arrayでサイトカイン・ケモカインを測定した。炎症性サイトカインでは、IL-6、IL-8の産生が上昇することが明らかになった一方、抑制性サイトカインIL-10の上昇はみられなかった。またケモカインでは、MCP-1とRANTESの著名な上昇がみられた。 続いて、他の眼内組織である線維柱体細胞(HTMC)とHTLV-1感染細胞を共培養し、同様にcytometric beads arrayで測定したところ、炎症性サイトカインではIL-6、IL-8の産生が上昇し、TNF-αの産生が低下することが明らかになった。またケモカインでは、MCP-1の上昇がみられた。 これら複数の眼内組織とHTLV-1感染細胞の共培養実験により、各眼内組織とHTLV-1感染細胞の接触(直接・間接)によって産生される共通するサイトカイン、ケモカインを同定することができた。 また、炎症を抑制する分子標的治療として、HTLV-1感染細胞(MT-2、TLOm1)に発現しているCCR4を標的に抗CCR4抗体を投与して検討したところ、HTLV-1感染細胞由来の炎症性サイトカイン・ケモカインを抑制することができた。しかしながら、HTLV-1感染細胞と網膜色素上皮細胞間の接触で産生されるサイトカイン・ケモカインの抑制は限定的であることが明らかになった。
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Research Products
(13 results)