2013 Fiscal Year Research-status Report
近視動物モデルを用いた網膜内グルカゴン含有アマクリン細胞の解析
Project/Area Number |
25861622
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
長岡 奈都子 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 医員 (30626271)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 近視 / グルカゴン / マウスモデル / アマクリン細胞 |
Research Abstract |
1.実験近視モデルの作成と小動物での近視度測定法の確立 生後10日のC57/BL6マウスに対して右眼の-15Dレンズの縫合による視覚遮断法にて近視誘導を行った。もう左眼はコントロールとして用いた。レチノスコープによる屈折度測定とACマスターを用いての眼軸長の測定を行い、近視が誘導できていたかを評価した。レチノスコープを用いての屈折度測定では、有意差を持って近視誘導ができていることを確認できた。眼軸長延長の評価では、過去の文献で使用されているレーザーを用いた眼軸帳測定装置(ACマスター)や光干渉断層計での計測を試みたが、測定精度が不十分で有意差も得られていない。今後は超音波や核磁気共鳴画像法(MRI)での計測を試み、小動物の眼球に対しての眼軸長計測を確立していくことを見込んでいる。 2.マウス眼球におけるグルカゴンファミリーの同定 C57/BL6マウス網膜でのグルカゴンファミリー発現の同定では、マウス眼球の凍結切片を作成して免疫染色を行い、過去の文献と同様グルカゴンの発現は確認できなかったが、GIPとVIPの発現が同定できた。また培養アマクリン細胞を用いてのPCRでのグルカゴンファミリーの同定を試みているが、過去の文献を参照にしてのマウス網膜からのアマクリン細胞の抽出に難渋しており、現在はまだアマクリン細胞の培養に成功していない。今後試薬の変更などで対応してくことを考慮している。全体として当初の計画と比較して遅延しており、今後は上記の対応にて実験を進めていき、本年度の予定実験に進んでいけるようにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
小動物での近視度測定法については屈折度での近視度測定法に関しては概ね良好な結果が出ている。しかしながら眼軸長での近視度測定法に関してはさらに別の方法を試みる必要がある。また、グルカゴンファミリーの同定についてはGIPとVIPの発現がマウス網膜にて同定できたが、次段階であるアマクリン細胞の培養に成功していない。
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Strategy for Future Research Activity |
近視度測定に対しては超音波AモードやMRIの使用を試みる予定である。また、アマクリン細胞の培養では、抽出に用いる試薬を変更することを考慮している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アマクリン細胞の培養に成功せず当初の研究計画が停滞したため、予定使用額を下回った。 1.real-time PCRによる培養アマクリン細胞におけるグルカゴンファミリーの発現定量(約50万円) 2.免疫染色法・real-time PCRによる、実験近視モデル眼・アマクリン細胞におけるグルカゴンファミリーの発現の解析(約50万円) 3.グルカゴンアゴニストおよびアンタゴニスト投与による近視モデルにおける抑制効果実験(約70万円)
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