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2014 Fiscal Year Annual Research Report

集中治療患者の耐糖能異常に対する電気的筋肉刺激装置を用いた新たな治療戦略

Research Project

Project/Area Number 25861720
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中村 洋平  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80644004)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2015-03-31
Keywords電気的筋肉刺激 / 集中治療 / 耐糖能 / 間接熱量計
Outline of Annual Research Achievements

現在、集中治療を要する重症患者の血糖管理の方法としてはインスリン製剤による薬物療法が中心であり、運動療法による治療効果についての報告はなされていない。我々は下肢への電気的筋肉刺激装置(EMS)による電気刺激が、重症患者の耐糖能を改善するのでいはないかとの仮説を立てた。本研究は、EMSによる運動療法が集中治療患者の耐糖能に及ぼす影響を評価し、集中治療患者の血糖コントロールのための新たな治療選択を提示することを目標とした。
人工呼吸器管理中の集中治療患者の両下肢に、EMSによる電気刺激を30分間行い、EMS施行前後での消費カロリーの変化を間接熱量計を用いて測定し比較した。同時にEMS施行前後での体温や血圧、脈拍数、換気量などのパラメーターについても比較検討した。また、糖代謝関連の血中マーカーとして、GLP-1、GIP、インスリン、グルカゴン、Cペプチドについて各々EMS前後の数値を比較検討した。
11症例に計18回のEMSを施行。間接熱量計にようる消費カロリーは有意差を持って施行前より施行後に増加していた。
(EMS施行前1462kcal/day→EMS施行後1590kcal/day,p=0.0007)
一方で、血圧や脈拍数、体温や換気量には有意な変化を認めなかった。また、EMS施行前後の血中インスリン値及びCペプチド値には有意な変化は認めなかった。(p=0.7811,p=0.8720)
本研究の結果より、集中治療中の重症患者において、EMSによる運動療法は基礎代謝量の増加をもたらすことが明らかになった。一方で、血中の糖代謝関連マーカーに与える影響は不確定であり、耐糖能の改善効果についてはさらなる研究が必要であると考えられた。

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Published: 2016-06-01  

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