2015 Fiscal Year Annual Research Report
新人看護師の臨床実践能力獲得をめざした学習支援システム構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
25862125
|
Research Institution | Japanese Red Cross College of Nursing |
Principal Investigator |
西田 朋子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (20386791)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 新人看護師 / eラーニング / 教材作成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、臨床現場の看護職との協同により、現任教育での有用性が高いeラーニング教材の開発を行い、その学習効果を明らかにすることである。最終年度は、主に作成した教材を実際に運用し、学習効果を測定した。平成25~26年度に3~6年目の役職のない看護師6名、役職のある看護師3名、研究者が加わり10名でプロジェクトメンバーを立ちあげ、9回のプロジェクトにより「手洗い」と「点滴作成」に関する教材を作成した。実際には、この2つの教材を統合し、1つの教材とした。 作成した教材を研究者と共にeラーニング教材を作成した1医療施設の点滴作成に関する研修で使用し、学習効果を測定した。研究対象者は、研修に参加した新人看護師31名、無記名自記式質問紙調査への回答を求めた。質問紙の構成は、全16項目であり、個人背景と学習経験(2項目)、演習に対する認識(1項目)、演習内容の到達度と実行可能性(2項目)、教材評価(4項目)、学習スタイル(7項目)および自由記載とし、質問紙は研究者らで作成した。流れとしては、研修の説明→研究の説明-研究者(5分程度)→アンケート(1枚目)への記入→研修の実施-うち約10分の視聴覚教材を使用→アンケート(2枚目)への記入であった。 結果:回収数(30:回収率96.7%)、有効回答率(28:有効回答率93.3%)であり、作成した教材は受講者が理解できた割合が高く視聴時間(プロジェクトメンバーの議論により10分以内として作成した)も適切であるという評価であった(いずれも8割以上)。実際に点滴作成をする前に視聴したいという割合も高かったが、研修で印象に残っていることは実技が最も高かった。eラーニングだけではなく実技との併用をしたブレンディドラーニングを基盤にした教育機会の提供や新人看護師の学習スタイルを活かした学習支援システムを検討することが重要であることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)