2013 Fiscal Year Research-status Report
SSTを活用した看護学生のコミュニケーションスキルの発展に関する研究
Project/Area Number |
25862133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
石本 祥子 聖マリア学院大学, 看護学部, 助教 (30538583)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コミュニケーションスキル / 看護学生 / ソーシャルスキルストレーニング |
Research Abstract |
本研究は、近年教育現場で活用されているソーシャルスキルストレーニング(Social Skills Training:以下SST)を看護学生の臨地実習に導入し、SSTが臨地実習中の看護学生のコミュニケーションスキルに及ぼす効果を明らかにし、看護学基礎教育におけるコミュニケーションスキルの教育方法の示唆を得ることを目的としている。 平成25年度は、3年生の5名、4年生の4名の成人看護学実習中にSSTを導入した。3週間の臨地実習中に「患者とのコミュニケーションで感じた困難」をテーマに週1回のSSTを実施した。SSTの内容は学生が自己を客観的にみることができるよう、ロールプレイを撮影し、フィードバックする時間を設けた。SSTの効果は、Kikuchi's Social Skill Scale(Kiss-18;菊池、1988)、看護師における患者とのコミュニケーションスキル測定尺度(上野、2005)の2尺度を使用し、5段階評定法にて回答を得た。また、学生のコミュニケーションに対する自信について、一般性セルフ・エフィカシー尺度(GSES;坂東、1986)を使用し、2段階評定法にて回答を得た。 SSTの評価は、4年生に行ったアンケート調査の結果では、SSTにおいて自分が困難を感じてるコミュニケーション事例に取り組んだ学生は、その後のコミュニケーションスキル測定尺度の得点が上昇していた。SSTへの参加のみで自己の課題は行っていない3名の学生は、Kiss-18が上昇していたのは1名、患者とのコミュニケーションスキル測定尺度は2名の学生が得点の低下を認めた。GSESについては、SSTを実施した学生の変化はなく、他の学生も実習前後で平均値に差はみられなかった。 本研究結果については、第33回日本看護科学学会にて報告した。3年生5名のデータについては今後分析予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、2年次の基礎看護学実習、3年次の成人看護学実習、4年次の総合看護学実習にSSTを導入し、各学年におけるSSTの効果を明らかにすることを目的としていたが、成人看護学実習期間中である学生のみの調査となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、昨年行った3年生のSSTのデータを分析する。また、7月、8月に総合看護学実習を行う4年生に対してSSTを行い、結果の分析をする。そのために、6月は研究協力者を募り、実施ができるよう準備を行う。 また、最終年度であるため、2年間のデータを集約し基礎教育におけるコミュニケーションスキルの教育方法について検討し、学会にて報告する。
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