2014 Fiscal Year Research-status Report
思春期の1型糖尿病患児の親の子どもへの療養行動に向けた困難感と看護援助の検討
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25862195
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
望月 浩江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50612595)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 1型糖尿病 / 思春期 / 親 / 療養行動 / 移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、研究協力者と共に8名の1型糖尿病をもつ思春期患児と親に研究協力依頼を行い、5名の研究参加者(1型糖尿病思春期患児の親)を得た。平成25年度に糖尿病看護認定看護師への半構成的面接から作成したインタビューガイドをもとに、得られた5名の研究参加者に、1型糖尿病思春期患児の親が、子どもへの療養行動の移行に向け、子どもへの日々のかかわりの中で、困難に感じていることを明らかにすることを目的に、半構成的面接を行った。研究参加者5名の子どもの平均年齢は12.5歳、子どもの1型糖尿病発症時の年齢は平均6.5歳、研究参加者5名すべてが母親、子どもの性別は男2名、女3名であった。 面接内容は録音し、逐語録を作成した。逐語録は意味のまとまりごとに切片化、コード化し、類似性・差異性に沿ってカテゴリーを作成した。4名の研究協力者のコード化・カテゴリー化まで終了し、研究参加者間の類似性・差異性を検討している。 現段階4名の研究参加者に共通するカテゴリーとして〈さりげなく子どもの療養行動の力を育む〉〈子どもの療養行動を声かけで後押し〉〈合併症の恐ろしさを子どもに伝える〉〈口出ししないよう頑張って我慢する〉〈子どもの療養行動、血糖コントロール、気持ちに合わせて子どもに口出す量を変えてみる〉〈子どもの療養行動の力に成長を感じる〉〈療養行動への注意に子どもが反発〉〈病気への焦りから、ついきつく言ってしまう〉〈いつ合併症が発症するかわからない不安〉〈病気の受け入れに揺れる子どもにどうかかわったら良いかわからない〉が抽出されている。平成27年度はさらに研究参加者を増やすと共に、これらのカテゴリーを洗練し、カテゴリー間の関係性を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在5名に半構成的面接を行い、4名の分析が終了している。平成27年度はさらに研究参加者を増やし、カテゴリーを洗練していく予定であるが、研究協力者と共に研究参加者の確保は順調に行える見通しである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、さらに研究参加者を増やして半構成的面接を実施する予定である。そして得られているカテゴリーをさらに洗練し、1型糖尿病をもつ思春期患児の親が、子どもへの療養行動の移行に向け、子どもとのかかわりの中で困難に感じていることを明らかにし、必要な看護援助を検討する。
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Causes of Carryover |
平成26年度は研究参加者7名程度に半構成的面接を行う予定であったが、5名への実施にとどまった。そのため、計上していた2名分のテープ反訳費用が次年度使用額となっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度に引き続きデータ収集(半構成的面接)を実施するため、テープ反訳費用として平成27年度予算を合わせて使用予定である。
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