2015 Fiscal Year Annual Research Report
思春期の1型糖尿病患児の親の子どもへの療養行動に向けた困難感と看護援助の検討
Project/Area Number |
25862195
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
望月 浩江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50612595)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 1型糖尿病 / 思春期 / 親 / 療養行動 / 移行 / 困難 |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は、7名の思春期1型糖尿病患児の親に半構成的面接と分析を行った。面接内容を質的記述的に分析した結果、7名のうち4名の研究参加者から≪子どもへの療養行動の移行が順調に進み、子どものとの関わりに困難を感じない≫が抽出された。一方、3名の研究参加者から≪療養行動の移行が順調に進まず、子どもへの関わりに困難感と将来への不安が膨らむ≫が抽出された。 ≪子どもへの療養行動の移行が順調に進み、子どもとの関わりに困難を感じない≫親は、【子どもの療養行動に口出ししないよう我慢(する)】しながらも、【子どもの療養行動を見守りながら、必要な時を見極め介入】することで、【子どもの療養行動の力を育(む)】んでいた。そして、1型糖尿病をもつ【子どもの辛さを理解し、乗り越えられるよう支援(する)】し、【親子で病気をもつことの辛さを乗り越える】ことができていた。そして、【今の子どもなら、もう任せても大丈夫】と子どもの療養行動の力を認め、子どもへの療養行動の移行は順調に進み、子どもの療養行動への関わりに困難を抱いていなかった。 一方、≪療養行動の移行が順調に進まず、子どもへの関わりに困難感と将来への不安が膨らむ≫親は、日々の関わりの中で、【子どもの頑張りに気付け(ない)】ず、【子どもにはしつこくきつく言うしかない】と子どもへの関わりを捉えていた。しかし、【子どもの療養行動への関わり方がわからず、自信がもて(ない)】ず、【子どもの療養行動への関わりに試行錯誤】する日々を送っていた。また、子どもが1型糖尿病をもつことに【親子で病気を受け入れきれない】思いを持ち、【病気を受容できない子どもの気持ちに関わることが難しい】という思いを抱えていた。親は、子どもへの療養行動の移行が順調に進まない中で、1型糖尿病をもつ子どもの【将来がわからず不安が募(る)】っていた。
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