2014 Fiscal Year Research-status Report
養育者の心理傾向に着目した虐待へのポピュレーションアプローチに関する研究
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25862212
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
寺井 孝弘 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (20595326)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 虐待予防 / 心理傾向 / 養育者 / ポピュレーションアプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、虐待予防における集団全体へのアプローチ(ポピュレーションアプローチ)の実践向上していく基盤となる知識である、養育者の心理傾向を明らかにすることを目的とし、虐待一次予防に関わる保健師や看護師への教育プログラムへの活用についても考察することを研究目的としている。
平成26年度は、養育者の心理傾向を明らかにすることを主とし、研究対象者に質問紙調査を実施する予定であった。具体的には、子育て支援プログラム運営者や市町村保健師等の協力を得て、調査票による調査を実施する。また、調査で得たデータの入力と結果の分析(因子分析、共分散構造分析等)を行うことを計画していた。
実際には、研究協力者である子育て支援プログラム運営者等から研究手法や調査票の内容について意見をもらい、調査票の検討を繰り返すこととなった。主な検討課題は、研究対象者である養育者への影響である。具体的には、研究課題が『養育者の心理傾向に着目した虐待へのポピュレーションアプローチ』であり、【虐待】というデリケートな内容を扱うこと、【養育者の心理傾向】といった把握しづらい内容であるため、研究依頼書の文言や調査票の項目に十分な配慮が必要であるということであった。計画上、今年度に調査実施する予定であったが、調査内容が本研究の結果を大きく左右する点を鑑み、研究依頼書や調査票の内容を熟考することを最優先して今年度の研究に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、虐待予防における集団全体へのアプローチ(ポピュレーションアプローチ)の実践向上していく基盤となる知識である、養育者の心理傾向を明らかにすることを目的としている。 平成26年度は、研究対象者に質問紙調査を実施する予定であった。具体的には、子育て支援プログラム運営者や市町村保健師等の協力を得て、調査票による調査を実施する。また、調査で得たデータの入力と結果の分析(因子分析、共分散構造分析等)を行い、回収率等を鑑み、追加調査が必要か判断する計画を立てていた。 実際には、子育て支援プログラム運営者等との打ち合わせで得られたアドバイスをいかした形で研究を実施することとなり、調査票の内容等を変更する必要性が生じた。量的調査は、調査用紙より得られた回答がデータの全てであり十分に検討する必要があると判断し、当初の計画を修正して対応している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、養育者の心理傾向を構造化し、教育プログラムへの活用場面を検討することを主とし、具体的には、引き続き統計専門家の助言を受けながらデータ解析を行い、作成した尺度の活用方法について、研究施設等と討議し活用の可能性を探る。また、学会発表や英文投稿を行うことで、周知を図ることを計画している。
まず、研究依頼書と調査票を完成させ、研究対象者へ調査を実施したのち、分析を実施する。調査票の郵送、調査票の回収、データ入力に関しては、外部業者の活用を視野に入れ、効率化を図っていく。状況によって、学会発表や英文投稿に関しては来年度に持ち越す可能性も視野に入れながら研究推進を図っていく予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度は、調査用紙を配布し回収する予定であり、そのための印刷費や通信費を予算計上していた。また、調査データの入力作業を行う者を雇う人件費も計上していた。 しかし、研究依頼や打ち合わせを行う中で、子育て支援プログラム運営者等からアドバイスが得られ、その内容をいかした形で研究を実施することとなり、調査票の内容等を変更する必要性が生じた。量的調査は、調査用紙より得られた回答がデータの全てであり十分に検討する必要があると判断し、当初の計画を修正して対応している。よって、次年度使用額が生じることとなっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
調査票の配布、回収、データ入力は今までの遅れを取り戻すため、業者委託を検討し作業の効率化を図る。そのためには、計画外の予算が発生すると考えられ、今回の繰り越し分を充当させる予定である。また、本研究の周知方法の検討と研究をまとめる上で必要な最新情報の収集のために海外での学会参加についても積極的に参加するよう計画していく。
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