2017 Fiscal Year Research-status Report
脳血管障害による後遺症をもつ人の家族のMastery獲得を支援する看護介入
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25862238
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Research Institution | University of Kochi |
Principal Investigator |
岩井 弓香理 高知県立大学, 看護学部, 助教 (40633772)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | Mastery / 家族 / 脳血管障害 / 看護介入 / ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脳血管障害の発症により何らかの後遺症をもつ患者の家族がストレスフルな出来事に適応し成長に至るまでの過程を家族のMasteryと捉え、家族がそれを獲得するための看護介入ガイドラインの作成を目的としている。 平成29年度は、平成28年度に引き続き、訪問看護師に対するインタビュー調査を実施し、インタビュー数を8ケースまで増やした。そして、脳血管障害による後遺症をもつ人の家族のMastery獲得を支援する看護介入の主な内容について再度検討し、「1.療養者のセルフケアレベル向上及び健康管理のための支援をする」、「2.家族のやり方を尊重しながら病気管理に関する指導を行う」、「3.家族が希望をもてるような情報を提供する」「4.家族の価値観や考え方を尊重し納得して決定できるように支援する 」、「5.家族の希望を叶えられるように多職種と連携しながら支援する」、「6.家族が辿る経過を予測しながら家族の困り事に対して支援する」、「7.家族が健康の大切さに気づけるように働きかける」の7つが導き出された。今後は、順次インタビューにて得られたデータを分析し、これらの看護介入を洗練化することが必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成29年度中には、インタビュー調査を終えて、ガイドライン(仮)を検討していなければならない段階であるが、訪問看護師へのインタビュー調査の件数を増やすことができていないこと、また結果の分析が遅れていることから、研究の進捗状況は遅れている。インタビュー件数が少ないことについては、訪問看護ステーションから紹介いただける研究対象候補者の方は1名ずつという状況であり、また、取り上げて語っていただくケースが、複数の疾患を併せ持つというような複雑な事例が多く、純粋に脳血管疾患発症後のケースが少ないという現状がある。そのため、本研究の条件に該当する事例がなく、インタビューを断られる場合もあり、インタビュー調査に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
訪問看護師へのインタビュー調査としては、あと2ケースを予定している。早期にインタビューの実施を行うとともに、得られたデータから順次結果を分析する。最終年度であり、早急に仮のガイドラインを作成し、洗練化を行う必要がある。
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Causes of Carryover |
インタビュー調査に時間を要しており、研究の進捗状況にも遅れが生じている。そのため、次年度においても使用額が必要な状況である。インタビュー調査に必要な経費や学会参加費、書籍購入等に使わせていただきたいと考えている。
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