2013 Fiscal Year Research-status Report
ひとり暮らし高齢者の趣味活動による組織的見守りネットワークの形成
Project/Area Number |
25862266
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
田場 由紀 沖縄県立看護大学, 看護学部, 講師 (30549027)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 高齢者 / ひとり暮らし / 見守りネットワーク |
Research Abstract |
今年度の計画は、老人福祉センターを利用するひとり暮らし高齢者の利用者仲間との活動状況を把握することであった。センター職員が把握しているひとり暮らし高齢者108名中、32名の同意が得られた。 研究協力者のひとり暮らし歴は1年~45年であり、ひとり暮らしの背景は、子の独立、配偶者との死別、未婚などであった。センター利用のきっかけは、知人や友人の紹介、広報で把握などがあり、来所方法は徒歩、自家用車やバイク、センターの巡回バス、知人と乗り合い、知人の家族の送迎であった。ひとり暮らしの困りごとは、「特にない」がほとんどであり「病気になった時にひとりで受診すること」、「入院が決まった時に保証人が必要になること」、「未婚なのでなんとなく肩身の狭い思いがある」などの回答があった。利用者仲間とセンター以外での交流状況は「センター外でのイベントへの参加」、「イベント終了後の打ち上げ」、「センター外での自主サークル活動」などであった。センターでの交流期間の頻度や長短にかかわらず、センターで知り合った利用者仲間同士で個別的な交流に発展している事例はほとんどなかった。その理由として、「個人的なことに立ち入るのは悪い気がする」、「電話番号をやりとりするのは気が引ける」など交流の深まりに対する消極的な態度が語られていた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年の計画は、福祉センターを利用しているひとり暮らし高齢者の利用者仲間との交流状況を把握することであった。面接調査の結果、利用者仲間とのセンター外での交流については、個別的な交流への発展はほとんどみられず、ひとり暮らし高齢者の交流の深まりに対する消極的な態度が明らかになった。このことにより、次年度の組織的見守りネットワークの形成が意図的に取り組まれる必要性が見いだされたことから、本年度の計画はおおむね順調に進展していると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究協力者を含むセンター利用者への実態調査の報告会を経て、組織的見守りネットワークの形成に関するアクションリサーチを開始する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度はひとり暮らし高齢者の福祉センター利用仲間との交流の実態を把握し、学会発表を予定していたができなかった。学会参加のための旅費が次年度使用額として生じている。 平成26年度中に学会発表を行うための旅費として使用予定である。
|