在宅介護による家族介護者の健康への影響と健康支援体制の検討

2015 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 25862270
• Research Institution: The Dia Foundation for Research on Ageing Societies
• Principal Investigator: 鳥本 靖子 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, その他部局等, 研究員 (90566241)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2016-03-31
• Keywords: 家族介護者 / 家族支援 / 在宅介護

Outline of Annual Research Achievements

家族介護者支援の体制を考えるにあたり、現在の介護保険制度下の現場での状況を把握することを今年度は試みた。現在の介護保険制度は、原則として家族介護者のためのサービス利用の時間設定はないために、現場では、家族介護者に関する問題への対応に苦慮しつつも、個別に対応しているものと思われるが、状況は明らかになっていない。そこで、介護現場における家族介護者への対応状況・問題認識と課題を把握し今後の支援体制の在り方を検討する基礎資料とすることとした。都内指定居宅介護支援事業所リスト・地域包括支援センター一覧からシステマティックサンプリングにより抽出された地域包括支援センター・居宅介護支援事業所・訪問介護サービス提供事業所・訪問看護ステーションの計1916事業所に郵送式アンケート調査を実施した。今回、調査対象に選んだ事業所は、在宅介護を行っている家族介護者と接点があり、利用頻度が比較的高いと思われるサービス内容を提供している事業所とした。回答者は、各事象所の中で、現場での状況を把握しており、現在の勤務職種の経験が1年以上ある者と設定した。その結果、回収率は、580件（30.3％）で、内訳は地域包括支援センター117件、居宅介護支援事業所179件、訪問介護サービス提供事業所111件、訪問看護ステーション170件であった。回答者の男女比、平均年齢、平均経験年数、現場スタッフの属性の差の違いによる家族介護者の現状や支援の在り方の捉え方の違いについて分析を行う予定にしており、学会・学術雑誌等に発表を行っていく予定である。