2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25870157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西條 栄子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, その他 (60376647)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 転移 |
Research Abstract |
大腸がん血行性転移のマウスモデルを導入するために、C57/B6Jベースのがん細胞株:CMT93およびBalb/cベースのがん細胞株:Colon26を入手した。今後の解析を容易にするために、レトロウイルスを用いて、LacZもしくはGFPを細胞株のゲノムに挿入し、安定的に発現する細胞株を作製した。それぞれの細胞を、由来となるマウスの脾臓に移植し、肝臓への転移系を検討した。その結果、C57/B6JにCMT93を移植する系では肝臓への転移が見られなかった。Balb/cにColon26を導入する系では、移植する細胞数に比例して肝臓への結節の形成が確認された。 マウス個体で免疫細胞を人為的に調節する系の立ち上げにおいては、マクロファージを移植する系、好中球を移植する系、マクロファージを除去する系、好中球を除去する系の検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
自分は主にC57B6/J系統のマウスを用いて研究を行っているが、C57B6/J由来のがん細胞株:CMT93を用いた転移系が既報のようには立ち上がらず、その検討に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
Balb/c由来のがん細胞株:Colon26は、自分たちの手技でも生体内で転移が見られた。転移の系が確立されたので、今後は、C57B6/J系統にこだわらず、Balb/c系統を用いて、大腸がん血行性転移における肝臓の免疫細胞の役割を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大腸がん肝臓転移モデルの導入に予想より時間がかかってしまい、研究の進行が遅れたため。 免疫細胞の除去に必要な試薬、抗体類、ならびに、移植用の免疫細胞のソースとなるマウスの購入に充てる予定である。得られた成果は、国内外の学会で積極的に発表していく。
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