2013 Fiscal Year Research-status Report
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25870240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鬼藤 明仁 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (50586964)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 技術科教育 / 技術・家庭科 / ものづくり / 動機づけ / 学習指導 |
Research Abstract |
学校教育の学習は,それぞれに目標と身に付けるための期間が設定されている。期間内に習得するために,子どもたちは学習のペースを合わせるように心がけることになる。 本研究は,適切なペースで学習している際の心的状態を,学習の動機づけが高い状態とよぶ。本研究では,特に動機づけを「行動の原動力となる心的要因」と定義する。 動機づけが低い場合,学習のペースが乱れていることになる。そのような状態の子どもは,学習内容の習得が停滞するだろう。これについては,習得に要する時間を補うために個別指導の時間を設けて教師が対応することが考えられる。しかし,一般に学習活動は段階的に高次の内容へと展開していくケースが多いため,学習の停滞が一度生じると,それ以降,継続的に個別指導が必要になることも予測される。それでは,子どもと教師の双方にとって大きな負担になると考えられる。したがって教師は,なるべく子どもたちが動機づけの高い状態で学習に取り組むことができるように,学習指導において留意することが重要になる。 ものづくりの学習は,中学校技術・家庭科技術分野において学習活動の中心として展開されている。設計,製作,点検等の一連の作業で構成され,単に知識と技能を獲得するのみではなく,課題の解決に向けた思考力や解決を図る実践力を身に付けることが目標とされている。学習活動は実習形式であるが,生徒間でものづくりの既有経験に差異は多く,その意味で教員は生徒全体が動機づけの高い状態で学習に取り組むための学習指導の工夫が求められる。 本研究の目的は,ものづくりの学習における動機づけに関して,その枠組みを明らかにし,それを基に学習指導を検討することとした。 平成25年度は,学習の動機づけに関する先行研究のもと動機づけ要素の諸概念を整理し,ものづくりの学習に関する先行研究における事例との整合性を検討した上で,動機づけの枠組みを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ものづくりの学習の実践場面との整合性を検討した上で動機づけの枠組みを構築した。質問紙調査の実施及び,データの分析に向けて準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
動機づけの枠組みの検証及び,学習指導の検討に向けて中学校技術科や高校工業科の教員との連携を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入の際に1000円未満の端数が生じた。 少額ではあるが研究遂行に向けて書籍等の購入に充てたい。
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