2014 Fiscal Year Research-status Report
日本の介護現場にみられる日本人とブラジル人のコミュニケーション
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25870608
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
高阪 香津美 愛知県立大学, 外国語学部, 准教授 (20512271)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 外国人高齢者 / 介護現場 |
Outline of Annual Research Achievements |
1990年の入管法改正以降、多くの日系ブラジル人が来日し社会に根付いているが、時間の経過とともに、彼らの中にも高齢化の傾向がみられ、日本における少子高齢化の問題は何も私たち日本人に限ったことではなくなっている。そこで、本研究では外国人住民の中でも特に「ブラジル人」に焦点をあて、今後、日本社会が多文化化する中で、介護する側、介護される側の両方にブラジル人の存在が考えられる「介護現場」において、そこで働く日本人介護従事者はいかなる知識を身につけておく必要があるのかを明らかにすることを目的としている。そして、平成26年度は、ブラジルでは一般的に誰が、どのように、高齢者の介護を担っているのかを探るための予備調査を試み、日本とブラジルの「介護文化」の間に「ずれ」がみられるのかどうか、ヒントを得ることができた。また、在日コリアンを対象とした研究の蓄積にとどまらず、シンポジウムや研究会に参加することで、性質は多少異なるものの、「外国人と介護」という点では共通する「経済連携協定(EPA)」で来日するベトナム人、フィリピン人、インドネシア人の介護福祉士の状況を学び、ブラジル人介護従事者とともに、あるいは、ブラジル人介護利用者のために介護現場で働く日本人介護従事者がどのような受け入れ姿勢を持つ必要があるのかを考えることができた。さらに、東海地域でブラジル人が実際に介護に従事する施設を見つけることができたため、今後は、これまでに明らかになったことを踏まえ、アンケート項目を作成し、調査・分析を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の調査フィールドが「介護現場」いう、筆者にとっては未知の領域であることと、また、「介護現場」での調査が容易ではないという点がおもな要因である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、およそ半年間の予定で長期学外研究に出ているため、学外研究期間が終了する9月末までは本研究に携わることができず、平成27年度の研究計画を変更せざるを得ない。そこで、今年度は、介護現場へのアンケート調査の実施と結果の分析、ならびに、それらを教材に反映させた教材(試行版)の作成までを予定している。
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Causes of Carryover |
ブラジルの介護施設においてブラジルの「介護文化」を明らかにするための調査がまだ実現していないこと、ならびに、ブラジル人介護従事者、ならびに、ブラジル人介護利用者が在籍する日本の介護施設においてアンケート調査が実施していないことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
これまでの研究で明らかになったことを踏まえながらアンケート項目を定め、日本、ブラジルでの調査に使用するアンケート用紙を完成させるとともに、特定されたブラジルの介護施設、ならびに、日本にあるブラジル人介護従事者、ブラジル人介護利用者が存在する介護施設に調査の依頼を行い、調査を実施する。
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