2013 Fiscal Year Research-status Report
急性肺傷害が及ぼすマクロファージ内microRNA発現変化と遺伝子治療への展開
Project/Area Number |
25870620
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
竹下 淳 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40433263)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 |
Research Abstract |
本研究は、以下の実験目的で行った。近年、遺伝子発現を調節するのに大きな役割を演じることが知られているmicroRNA(miRNA)が、急性肺傷害/急性呼吸窮迫症候群(Acute Lung Injury/Acute Respiratory Distress Syndrome: ALI/ARDS)病態時の単球・マクロファージにおいて如何なる発現変化をするのか解析し、miRNAに関連した遺伝子導入によりALI/ARDSに対し将来の遺伝子治療法になるかをIn Vitro(細胞培養による実験系), In Vivo(マウスを用いた実験系)により探索すること。 本年度は、以下のIn Vitro系を中心に実験を行った。 (In Vitro系) 細胞死を誘導するFasL, TNF-αのmRNAと相補的な配列を持つmiRNAの候補をデータベースで探索後、候補に上がったmiRNAのLPS投与後の発現変化を、THP-1細胞、マクロファージを用いた細胞培養実験にて観察した。また、そのmiRNAを遺伝子導入することや、特異的阻害作用を持つanti-miRを投与することで、FasL等の発現が変化し、共培養実験において肺胞上皮細胞等の細胞死の変化を観察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、THP-1細胞(PMAによる分化後使用)、ヒト及びマウスマクロファージをLPS注入後のmiRNAの経時的変化を観察するため、細胞培養実験(In Vitro系)を行った。その過程で、細胞死に関連するmiRNAの発現変化が起こっていることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、年度途中で次世代シーケンサーを用いて、miRNAの網羅的解析を行う予定である。その結果、複数のmiRNAの発現の相互作用を検討する予定である。 また、動物実験系においても同様の結果が得られるかを検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に施行した研究の結果より、次年度に次世代シーケンサーによるmicroRNAの網羅的解析を含む動物実験において、必要な試薬を購入するためキットを含む消耗品代が必要である。 本研究に用いられる試薬(次世代シーケンサー関連の消耗品、siRNA関連品、PCR関連品、インヒビター、抗体、ペプチド、ELISAキット、Nulcleofection法を用いた関連試薬、培養関連品等)も、本実験の遺伝子導入及び、遺伝子、タンパク質発現の評価に欠かせないため、請求する。
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Research Products
(4 results)