2014 Fiscal Year Research-status Report
膵管細胞を用いた移植膵島生着の誘導:基礎から臨床へ
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25870665
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
三木 厚 自治医科大学, 医学部, 講師 (20570378)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 膵島 / 移植 / 機能評価 / 膵臓 / 肝 / 門脈 |
Outline of Annual Research Achievements |
膵島移植の評価として、血糖値、体重、IPGTTなど、膵β細胞量と必ずしも相関しない旧来の方法だけではなく、全く新しいアプローチとして、新規に開発されたPdx1プロモーター作動性分泌型ルシフェラーゼ発現マウス(Pdx1-GLuc マウス)膵島を使用し、血漿ルシフェラーゼ活性を測定することで、in vivoにおける膵β細胞量を経時的に測定し共移植効果の有効性解析を行うことを目的としている。 これまでに、マウス膵島の経門脈移植モデルの作成を行って来た。しかしながら、マウス肝は小さく、膵島を多量に移植すると塞栓が形成され、死亡率が高く、モデル作成に難渋している。 膵導管細胞の特異的マーカーであるCD133を用いて、膵管細胞の単離を行い、培養可能であることを確認した。 本年度は、主にPDX1-GLucマウス膵島を用いて、膵島機能解析を行っている。分離膵島培養液からは、ルシフェラーゼ活性を得ることができた。マウス血漿中の、ルシフェラーゼ活性は、膵島量依存性に確認可能であった。 分離膵島を用いた検討では、インクレチンとの共培養を行い、PDX1活性の変化を検討した。GLP1 analog、leptin、adiponectinを添加し、培養24時間後のルシフェラーゼ活性を測定した。GLP1 analog群は、PDX1活性が上昇していた。また、leptin群とadiponectin群はPDX1活性が低下していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
動物モデル作成に難渋している。 経門脈的膵島移植モデル作成の際、肝障害を起こし、生存率が不良であった。また、膵島移植の際、5匹のドナーマウスから1匹のレシピエントを必要とするため、動物の繁殖状況が不十分であった。
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Strategy for Future Research Activity |
肝片葉の門脈クランプを行うことで、肝右葉のみに移植する方法を考えている。これにより、死亡率の低減を計ることを検討している。また、繁殖については、マージナルドナーを想定し、移植膵島の減量で測定を行うことを計画している。
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Causes of Carryover |
動物実験モデル作成に難渋したため、計画が遅れ実験費用の一部を使用しませんでした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
動物実験を改良し、実験を遂行する予定です。
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