2013 Fiscal Year Research-status Report
モンゴル国におけるナショナル・アイデンティティの諸相
Project/Area Number |
25870905
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
湊 邦生 立命館大学, 産業社会学部, 助教 (70534907)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 国際会議報告 / 国内学会報告 / 国際調査データ分析 / モンゴル |
Research Abstract |
平成25年度の研究実施計画では、具体的に行うべき項目として(1)ナショナル・アイデンティティに関する既存研究の収集と整理、(2)モンゴルにおけるナショナル・アイデンティティに関する既存研究の整理、(3)モンゴル社会動向および社会調査プロジェクトに関する情報収集、(4)調査データの予備的分析の4つを軸として示した。 このうち(1)については、研究実施計画の通り、実証研究、特に量的調査データ分析に基づく既存研究を中心としつつ、理論的研究やそれらの総説的研究を含め、収集と整理を行った。(2)については学術論文、研究報告資料、報道などの幅広い資料について、日本国内で入手可能な既存研究に加え、モンゴル現地での資料についても、収集と整理を行った。(3)については、モンゴルにおける「アジアン・バロメータ」実施主体の代表にインタビューを行うことで、モンゴルにおける社会調査の実施状況や直面する課題、調査データの活用等に関する情報を得た。(4)については、モンゴルを含む東・東南アジア諸国で実施された「アジアン・バロメータ」第3回調査および、ポスト社会主義諸国等で実施された"Life in Transition Survey II"の分析を行った。前者についてはナショナル・アイデンティティ関連項目間の相関を中心に、後者については排外主義や異文化に対する態度に焦点を置き、それぞれ国際比較を含む分析を行った。分析結果の一部については、国内学会および国際会議での報告を既に行っている。 以上から、当該年度の4つの行動項目については、いずれも順調に進んでいると結論づけられる。なかでも(4)については、2年目に予定していた研究成果報告を始めることができたことから、計画以上の進展がみられたものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
データ分析が当初の予定より早く進んでいる。その結果、翌年度に予定していた国内・外国での研究成果報告を前倒しで開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度には、(1)前年度に引き続いての既存研究・資料等の収集・整理、(2)調査データ分析、(3)研究成果のとりまとめと公表を行う。前年度に行ったデータ分析の結果報告で得られた意見を基に、引き続きデータ分析を進めた上で、既存研究・資料に基づく分析結果の解釈を行い、その成果を新たに発信することが目標となる。既に、モンゴル国の学術雑誌"Acta Mongolica"での論文掲載および第18回ISA世界社会学会議での研究報告が決まっている。これらに加えて、国内外の学会・会議等での報告を引き続き行うとともに、原著論文の執筆および投稿に向けた取り組みも行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3月に行った数理社会学会での研究報告に掛かる費用につき、当該年度の残額のみでは不足していたため、翌年度分使用額と合わせて平成26年度に入ってから執行する必要があった。 次年度使用額については、上記出張費用の一部に充当する。平成26年度は左記費用の残額を支出した上で、交付申請書に基づき、研究資料収集および研究報告に掛かる費用を中心として支出する計画である。
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Research Products
(4 results)