2014 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍血管へのsiRNA送達システムの構築:細胞内動態と体内動態の最適化
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25893001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
櫻井 遊 北海道大学, 薬学研究科(研究院), その他 (00707234)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | siRNA / 腫瘍血管内皮細胞 / リポソーム / ドラッグデリバリーシステム |
Outline of Annual Research Achievements |
腫瘍の血管内皮細胞にsiRNAを送達するドラッグデリバリーシステム(DDS)の作成を目標として、研究に着手した。2年目にあたる平成26年度は更なるDDSの改良をめざし、DDSを構成する脂質成分と腫瘍の血管内皮細胞を標的するためのリガンドに関して処方の最適化を行った。脂質組成として、これまで肝臓にsiRNAを送達するのに最適と考えられている脂質組成は、リガンドのDDS表面への修飾方法が不明であったため、腫瘍の血管内皮細胞の標的に用いることが困難であった。そこで、このリガンドをDDSに修飾するための条件として、エタノールを加えて脂質膜の流動性を増加させるという戦略を考案した。さらに、DDSとリガンドのインキュベート温度・時間について検討した結果、肝臓用の組成においてもエタノール7.5%、30分、60度でインキュベートすることにより、効率よく表面に提示させることが可能であることを明らかとした。このリガンド修飾条件の変更により、DDSの腫瘍血管内皮細胞の遺伝子を50%抑制するのに必要なsiRNA投与量を4.0 mg/kgから0.75 mg/kgとおよそ5分の1に減少させることに成功した。さらに、リガンドの修飾密度とリガンドとDDSの間のリンカーの長さに関する検討にも取り組んだ。リガンドの修飾密度を1、3、5 mol%(全脂質量に対して)と変化させた時の細胞内への取り込み量をフローサイトメトリーにより、腫瘍血管内皮細胞でのノックダウンを定量的RT-PCR法により測定した。その結果、いずれの濃度でも取り込み、ノックダウンに違いは認められなかった。次に、リンカーの長さを分子量2000、3400、5000と変化させ、同様の実験を行った。その結果、分子量が2000のものが最も良い活性を示した。以上の検討より、平成27年度はDDSの改良に成功した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The RNA sensor RIG-I dually functions as an innate sensor and direct antiviral factor for hepatitis B virus2015
Author(s)
Sato S, Li K, Kameyama T, Hayashi T, Ishida Y, Murakami S, Watanabe T, Iijima S, Sakurai Y, Watashi K, Tsutsumi S, Sato Y, Akita H, Wakita T, Rice CM, Harashima H, Kohara M, Tanaka Y, Takaoka A.
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Journal Title
Immunity
Volume: 42
Pages: 123-132
DOI
Peer Reviewed
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