2013 Fiscal Year Annual Research Report
生体多光子励起イメージングによる関節リウマチの病態生理の解明
Project/Area Number |
25893117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菊田 順一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60710069)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 生体イメージング / 関節リウマチ |
Research Abstract |
関節リウマチは、日本の人口の約0.5%の患者を有する最も頻度の高い自己免疫疾患の一つであり、滑膜の炎症に伴う進行性の骨破壊を生じるため、患者の運動機能が著しく制限される。そのため、骨破壊による関節機能障害の制御が、リウマチ治療の最大の課題である。関節リウマチにおける関節破壊は、関節を包む滑膜の炎症から始まり、滑膜の増殖、パンヌスの形成、骨・軟骨破壊へと進行していく。その病態形成には、破骨細胞、マクロファージ、T細胞が複雑に関与すると考えられている。しかしながら、「それぞれの細胞が、いつどのようにして関節内に遊走してきて、関節炎が発症するのか」という関節破壊に関わる細胞の遊走制御や動態については、これまでほとんど解明されていなかった。そこで、本研究では、関節炎・関節破壊の現場をin vivoで可視化するべく技術開発を行い、生体多光子励起イメージング系を独自に改良することで、関節リウマチの病態生理に関わる細胞の遊走や動態を可視化し、関節炎発症までの細胞遊走メカニズムを明らかにする。平成25年度は、多光子励起顕微鏡を用いて生体関節内を観察するイメージング系を確立し、動物の生きた関節内における生きた破骨細胞やマクロファージの動態を経時的に観察することに成功した。さらに、関節リウマチの進行を強力に阻止する抗サイトカイン治療薬の薬効評価を細胞レベルでリアルタイムに行うことも可能となった。平成26年度は、これらの成果をもとに、関節リウマチの関節炎・関節破壊に関わる細胞の遊走メカニズム・動態の統合的解明を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
従来の研究手法では困難であった生体関節内での生きた細胞動態の可視化に成功しており、平成25年度終了時としては順調に経過している。
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Strategy for Future Research Activity |
関節リウマチの治療は、IL-6やTNFαといった炎症性サイトカインを標的とした治療薬が主流となり、「関節リウマチを早期に発見し、早期に治療を開始して関節破壊の進行を抑制する」というのが主な治療指針となっている。しかしながら、「関節破壊の進行過程において、どのタイミングで抗サイトカイン治療薬を使えばいいのか」、「抗サイトカイン治療薬が、関節炎発症過程のどの時期のどの細胞遊走に影響を及ぼしているのか」ということについては明確に分かっていない。今後、本研究で確立した関節内ライブイメージング系を用いて、抗サイトカイン治療薬の体内動態を可視化し、抗サイトカイン治療薬が関節炎発症初期の「細胞遊走」に及ぼす影響について検討を行う。
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[Journal Article] Generation of colonic IgA-secreting cells in the caecal patch.2014
Author(s)
Masahata K, Umemoto E, Kayama H, Kotani M, Nakamura S, Kurakawa T, Kikuta J, Gotoh K, Motooka D, Sato S, Higuchi T, Baba Y, Kurosaki T, Kinoshita M, Shimada Y, Kimura T, Okumura R, Takeda A, Tajima M, Yoshie O, Fukuzawa M, Kiyono H, Fagarasan S, Iida T, Ishii M, Takeda K.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 5
Pages: 3704
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Cell Cycle-Dependent Rho GTPase Activity Dynamically Regulates Cancer Cell Motility and Invasion In Vivo.2013
Author(s)
Kagawa Y, Matsumoto S, Kamioka Y, Mimori K, Naito Y, Ishii T, Okuzaki D, Nishida N, Maeda S, Naito A, Kikuta J, Nishikawa K, Nishimura J, Haraguchi N, Takemasa I, Mizushima T, Ikeda M, Yamamoto H, Sekimoto M, Ishii H, Doki Y, Matsuda M, Kikuchi A, Mori M, Ishii M.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 8
Pages: e83629
DOI
Peer Reviewed
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