2014 Fiscal Year Annual Research Report
口腔顔面の感覚情報の伝達とその制御にかかわる脳内機構、特に大脳皮質の関与の解明
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25893126
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
武田 理恵子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (80712124)
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Project Period (FY) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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Keywords | 三叉神経 / 感覚 / 視床 / 大脳皮質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究では、視床で中継された口腔顔面感覚が入力する大脳皮質一次体性感覚野(S1)と二次体性感覚野(S2)から視床への下行投射の様態の差異と、この下行投射と学位研究で明らかにした視床への上行投射との関連を調べ、口腔顔面感覚情報の視床における制御機構を解明することを目的とした。 この目的を達成するために、25年度に行った動物実験①(S1の口腔顔面4領域からの下行路の背側視床における投射部位、投射の強弱、体部位局在性の解明)と②(S2の口腔顔面4領域からの下行路の背側視床における投射部位、投射の強弱、体部位局在性の解明)で得られたデータの解析①(25年度に得られたS1とS2の口腔顔面4領域から視床への下行路の様態の比較検討および、両下行路の特性の解明)と②(25年度に得られたS1およびS2の口腔顔面4領域から背側視床への下行路の様態と私の学位研究で解明された上行路の様態との比較および、下行路の特性の解明)を行った。 解析①の結果として、S1とS2の口腔顔面領域から背側視床への下行路は、ともに後内側腹側核、後核および束傍核内に投射し、また吻尾的な投射の強弱に差が有るものの、投射の様態は近似することを解明した。 また解析②の結果として、三叉神経感覚核から後内側腹側核や後核に伝達される口腔顔面感覚は、S1とS2の口腔顔面領域からこれらの核への体部位局在性を維持した強い投射によってfeedbackコントロールを受けている可能性を示唆した。一方、三叉神経感覚核から後核群の尾側部(PoT)に伝達される口腔顔面感覚は、S1とS2の口腔顔面領域からこの視床部位へのfeedbackコントロールは受けていないことを解明した。 以上のように解析①と②によって、口腔顔面感覚の上行性の伝達機構とそれに対する大脳皮質体性感覚野からの下行性制御の機構の一端を明らかにした。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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