2014 Fiscal Year Annual Research Report
西洋近世・近代美術における市場・流通・画商の地政経済史的研究
Project/Area Number |
26244009
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
圀府寺 司 大阪大学, 文学研究科, 教授 (50205340)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 裕成 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (00243741)
小林 頼子 目白大学, 社会学部, 教授 (10337636)
池上 裕子 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (20507058)
青野 純子 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20620462)
河内 華子 大阪大学, 文学研究科, 助教 (20709539)
桑木野 幸司 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (30609441)
陳岡 めぐみ 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, その他部局等, 研究員 (50409702)
尾崎 彰宏 東北大学, 文学研究科, 教授 (80160844)
赤尾 光春 大阪大学, 文学研究科, 助教 (90411694)
上原 真依 愛媛大学, 教育学部, 講師 (90609463)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 美術市場 / 画商 / 文化経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
美術史学会の辻佐保子美術史学振興基金第二回講演会の担当を圀府寺がすることになったため、現在、美術市場研究の第一線で活躍しているフィリップ・フェルメイレン教授(ロッテルダム・エラスムス大学)を招聘することができ、大阪の国立国際美術館での学会主催の講演会を、東京・国立西洋美術館で科研主催の講演会を、また、神戸大学においても若手研究者を対象としたワークショップを研究協力者である奥西孝至教授(経済史)を中心に開催することができた。講演の主な概要は以下の通りである。 「ブリューゲルの時代の美術と経済」(大阪) 2015年3月10日 司会・圀府寺司、ディスカッサント・奥西孝至、河内華子。「市場のための絵画・ルーベンスの時代の美術と経済」(東京) 3月11日 司会・小林頼子 初年度は国際的な学会等はまだむずかしいと考えていたが、よい機会に恵まれ、科研の研究分担者、協力者全員が集まり、国内外の研究者との情報交換、ネットワーク構築にとっても非常によい機会となった。 この他、分担者は各自の領域で研究,調査を進め、その一部をすでに発表している。2014年度に刊行予定であった著書、『西洋美術研究』美術市場・特集号ならびにこの特集号と連動して勧めているデータベースなどの作業が次年度にずれ込んでいるものもあるが、概ね順調に進められている。これらについては2015年度に刊行、発表の予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時には予定していなかったフェルメイレン教授の講演会を開催できることになったのは、想定外の大きな収穫であった。非常に活発な議論ができたほか、本プロジェクトの趣旨を幅広い研究者に知って頂けた点でもその意義は大きい。 他方、この講演会の実施のためにかなりの時間と労力を傾注したため、出版やデータベース整備などは想定していたペースよりやや遅れた感はある。ただ、上記講演会の内容は雑誌特集にも盛り込むことができることになったため、より豊かな成果発表が期待できると考える。 全体として達成度は順調と考えてよいであろう。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は、グループ全体としては『西洋美術研究』「特集・美術市場」の刊行に向けて力を注ぎ、同時にデータベース整備も推進する。夏頃に上記特集のために研究会を開催し、今年中には刊行できるようにしたい。 代表者は4月にロンドンで開かれる画商デュラン・リュエルに関するシンポに出席し、著書「近代美術史におけるユダヤ」(仮題)を秋までには刊行する。また、各分担者は専門領域での調査研究を進め、本テーマに本格的に関わる成果を随時発表していけるようにしたい。
|
Research Products
(15 results)