2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア〈日常学としての民俗学〉の構築に向けて:日中韓と独との研究協業網の形成
Project/Area Number |
26244052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 通弥 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (60192506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 明子 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 教授 (00202359)
周 星 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (00329591)
島村 恭則 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10311135)
篠原 聡子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20307987)
安藤 耕己 山形大学, 教育文化学部, 准教授 (30375448)
山 泰幸 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (30388722)
外村 大 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (40277801)
松田 睦彦 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (40554415)
法橋 量 慶應義塾大学, 文学部, 講師 (40634192) [Withdrawn]
桑山 敬已 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50288057)
小島 孝夫 成城大学, 文芸学部, 教授 (60286903)
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
重信 幸彦 国立歴史民俗博物館, 研究部, 客員教授 (70254612)
大月 敏雄 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80282953)
門田 岳久 立教大学, 観光学部, 准教授 (90633529)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 民俗学 / 当たり前 / 日常 / 集合住宅 / 生活変化 / 生活改善 / 生活世界 / ヴァナキュラー |
Outline of Annual Research Achievements |
① 初年度は2014年10月4日に行った「日本民俗学会 2014 国際シンポジウム『“当たり前”を問う!:日中韓・高層集合住宅の暮らし方とその生活世界』」の開催が最も大きな実績だろう。日中韓の事前の打ち合わせと韓国集合住宅の実地調査も含め、5月初旬に中国側発表者も交えた韓国訪問を行い、研究視角の微調整をした上で、夏の休暇期に各国での集合住宅のフィールドワークを本格化させ、シンポジウムに臨んだ。東アジア3カ国は都市化・産業化によってその生活は画一化され、皆同じような暮らしを送っているかに見えても、それはそこに暮らす人びとのヴァナキュラー(日常疎通的)な生活実践の結果だといえ、人びとは日常の暮らしの中で多様な工夫を凝らし、自分だけの居場所を作っており、集合住宅とはまさにモダンで均質的な暮らしを生み出す空間であるものの、ひとつひとつの部屋には、それぞれの生きられた経験が埋め込まれている。日本の日常を中国や韓国などの隣国と比べると、そこにはパターン化された文化ごとの違いも潜在するが、こうした文化と交渉しつつ個人の創造性を、ヴァナキュラーとして把捉する民俗学の視点を生かし、住まいや住まい方という「日常」や「当たり前」を振り返ってみた。このシンポジウム発表とコメントは、ワーキングペーパーを作成したほか、加筆修正を加えて『日常と文化』創刊号に特集として掲載した。 ② これとともに本年度ドイツ派遣の、分担者の森はベルリン・フンボルト大学に、田村はハンブルク市在独華僑を、また安藤と協力者の金賢貞はハンブルクの市民街路祭アルトナーレの現地調査を行い、それぞれの研究担当の資料収集に努めた。 ③ 成城大学を拠点に、同大学名誉教授の田中宣一氏が収集していた生活改善諸活動に関する資料を、計画通り、データベース化している。2回の生活変化/改善研究会を開催するとともに、データ入力作業を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハンブルクの市民文化運動の調査は、路上文化祭アルトナーレの祝祭の開催される6月の方が適しているため、ドイツ/社会-文化班の渡航をその季節に延期した。執行を延期したため、一時、計画が遅れたものの、6月の調査遂行で、当初の計画予定を取り戻した。
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Strategy for Future Research Activity |
① 当初計画通り概ね推進するが、以下の諸点は若干、計画を変更した。 ② 申請していた総額の約3分の2の配分額であったことから、日中韓の現代民俗学の「地ならし」的研究活動に、全体を集約化させ、ドイツ民俗学界との交流は、研究分担者の担当に応じた個人的な渡航に任せ、かつドイツ民俗学会等との学術交流は本科研研究会と協調しながらも、日本民俗学会の国際交流事業の方に一任することとした。本科研研究会の国際研究交流は、日本民俗学会と連携しつつも、それを実行するための支援に務めることとし、全体の位置づけを、国際シンポジウムに関しては日中韓の東アジア3国に絞ることに変更した。ただし、研究者個人のドイツ渡航等の研究は、研究活動の中核としての位置づけは変わらない。 ③ 同様に申請額の3分の2の配分だったため、日本・中国・韓国で毎年順番に国際シンポジウムを開催する計画であったが、開催には外部資金の獲得もほかに必要となり、2年目の韓国での開催は見送ることにした。ただし、3年目の北京での開催や、最終年度の4年目は東京における日中韓の国際シンポジウムは開催する計画でいる。
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Research Products
(72 results)
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[Presentation] 世相史の可能性2014
Author(s)
重信幸彦
Organizer
日本民俗学会2014国際シンポジウム
Place of Presentation
成城大学(東京都世田谷区)
Year and Date
2014-10-04
Int'l Joint Research
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