2017 Fiscal Year Annual Research Report
Toward the Construction of "Folkloristics as Everydayness Studies" in East Asia
Project/Area Number |
26244052
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 通弥 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60192506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 明子 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 教授 (00202359)
周 星 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (00329591)
島村 恭則 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10311135)
篠原 聡子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20307987)
安藤 耕己 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (30375448)
山 泰幸 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (30388722)
及川 祥平 川村学園女子大学, 文学部, 講師 (30780308)
外村 大 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40277801)
松田 睦彦 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40554415)
桑山 敬已 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50288057)
加賀谷 真梨 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (50432042)
小島 孝夫 成城大学, 文芸学部, 教授 (60286903)
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
大月 敏雄 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80282953)
門田 岳久 立教大学, 観光学部, 准教授 (90633529)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 民俗学 / 日常 / 生活変化 / 生活改善 / 生活世界 / 暮らし向き研究 / 生活財生態学 / 社会-文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度に当たるため、日中韓3カ国を主体とする国際シンポジウム「何気ない日常/変わりゆく日常―なぜ考え、いかに把握し、どう記録するのか」を2017年7月8日9日の二日にわたって、成城大学を会場に開催した。日本民俗学会の主催ではあったが、本研究会が実質、主体となったもので、東アジア3カ国のほか、ドイツからも研究者を来日し、国際色豊かなシンポジウムになった。シンポジウムは三部構成で、第Ⅰ部「生活」―対象/生活変化と生活改善、第Ⅱ部「日常」―概念/それぞれの受容、第Ⅲ部「世相」―方法/変化する日常をどう把捉・記録するかに分けた。 このうち、第Ⅰ部は、東アジアの生活改善運動の相互比較と言えるものであった。日中韓で1920~30年代にほぼ同時発生的に胚胎し、戦後それぞれに展開した生活改善運動/新生活運動を、「普通の人びと」による内発的な運動とみなし、高度経済成長の土台を築いたその運動と戦後の日常史的な生活変化を、同質性と異質性を視野に入れつつ相対化した。戦後それぞれの高度経済成長の基礎において、「普通の人びと」がいかに主体的に展開したかを軸に、日中韓の民俗学が協働して標記の課題を主題化したが、1920年~30代は東アジアの各国で民俗学が形成されていった時期でもあり、生活改善運動と民俗学とがパラレルな関係にあったことも浮かび上がってきた。 〈日常〉に関する概念は、東アジアの各国にドイツ民俗学の影響があるものの、その国の民俗学の動向を反映し、一律に理解できないことが露わになった。特に中国民俗学における日常は、ミシェル・ド・セルトー流の日常実践を方法的に摂取しているが、一方、韓国の日常研究は、物質文化研究を中核とした、サルリムサリ(暮らし向き)研究=生活財生態学が盛んであることが明らかになった。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(78 results)